コラム

チャットGPTに日本のポピュリズムについて聞いてみた!

2025年07月26日(土)18時00分

チャットGPTはすぐ反応し、筆者の見方は斬新でポイントを突いている、学界でも最近同じような見方が出てきて、それは誰々の何々という論文だ、と答えてきた。便利だ。

「でも、AIは新しい見方をつくることはできないのでは」というのがお決まりの反応だろう。そこで7月20日の参院選に何を感じるか聞いてみる。以下は問答形式で。



──今度の選挙、各政党はポピュリズム花盛りで、政府から減税などいくらもぎ取るかを競っている。ポピュリズムは欧米でも花盛りだが、日本との違いはあるか?

日本のポピュリズムでは、明確な「敵」の存在が希薄です。欧米では、移民・EU・官僚・多国籍企業などが「庶民を搾取する敵」として名指しされ、怒りと情念が動員されます。日本では、「政府がもっと金をよこすべき」「行政サービスを削るな」という受益者意識が強く、敵というより「スポンサー」に甘える態度に近いです。

欧米では市民社会が中世・近代を通じて自律的に発展したため、庶民側の運動も制度や権利への明確な意識を伴います。日本では、明治以降に急速に中央集権国家が形成され市民社会の自律性は弱いです。国に「要望する」姿勢はあっても、「自分が国家を変える主体だ」という意識は薄いです。

──(驚いて)それ、僕の考えと同じ。君、どうしてそう考えたの? 何かのコピペ?

いろいろ資料を読んで、自分で判断しました。

プロフィール

河東哲夫

(かわとう・あきお)外交アナリスト。
外交官としてロシア公使、ウズベキスタン大使などを歴任。メールマガジン『文明の万華鏡』を主宰。著書に『米・中・ロシア 虚像に怯えるな』(草思社)など。最新刊は『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス)  <筆者の過去記事一覧はこちら

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