中国工業部門利益、6月は前年比4.3%減 マイナス続く

中国国家統計局が27日発表した6月の工業部門企業利益は前年比4.3%減で、5月に続きマイナスとなった。写真は4月、江蘇省の工場で撮影。cnsphoto提供写真(2025年 ロイター)
[北京 27日 ロイター] - 中国国家統計局が27日発表した6月の工業部門企業利益は前年比4.3%減で、5月に続きマイナスとなった。内需の低迷と世界的な貿易不安の中、生産者物価の下落定着が企業のマージンに圧力をかけている。
5月は9.1%減だった。1─6月は1.8%減と、1─5月の1.1%減から減少幅が拡大した。
中国経済は第2・四半期、予想ほどには減速せず、米国の関税に対する抵抗力を示した。しかし、生産者間の価格競争が激化していることから、政府は自動車やソーラーパネルなど厳しい競争にさらされている産業に対して、より厳しい規制を課すことを約束した。
統計局の統計担当者、Yu Weining氏は、複雑で変化する外部環境に直面する中、「統一された国家市場の形成を深め、国内流通を拡大・強化し、産業経済の質の高い発展を促進しなければならない」と述べた。
東呉証券のチーフエコノミストであるLu Zhe氏は、中国が過度な競争激化に対抗し、買い替え支援策を実施することで、企業間の価格競争が抑制され、消費者需要が拡大すれば、工業利益は改善する可能性があるとの見方を示した。