コラム

中国が仕掛ける「沖縄と台湾をめぐる認知戦」流布される5つの言説

2024年10月30日(水)20時12分

たとえばロシアのウクライナ侵攻後、国連決議で投票した国のほとんどはロシア非難に回った。これに対して中国の香港に対する弾圧が問題になった2022年の第44回国際連合人権理事会では中国支持派が批判する国のほぼ倍となった。

こうした形で、中国の認知戦は展開されている。台湾や日本に対して、沖縄独立や先住民問題の正当性を中国内外に広めているのは認知戦に必要とされている正当性確保のためなのだろう。


中国の認知戦において、軍事行動は認知形成の重要な基盤である。認知戦は軍事行動と連携し、支え合う必要がある。軍事行動なしに認知戦のみでの勝利はない。

ここでいう軍事行動には示威行動なども含まれると考えられる。この考え方に従えば、中国は軍事的示威行動をより多く目立つ形で行い、軍事侵攻の可能性をちらつかせるようになる。

これはSoWC COA(short-of-war coercion course of action)と呼ばれる手法である。2024年5月に公開されたアメリカのシンクタンクによる「From Coercion to Capitulation」ではSoWC COAを中心にした中国のシナリオが分析されている。

2024年からのタイムラインが描かれており、その中で沖縄での抗議活動が顕著になるのは2026年となっている。しばらくは沖縄認知戦から目を離せない。

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プロフィール

一田和樹

複数のIT企業の経営にたずさわった後、2011年にカナダの永住権を取得しバンクーバーに移住。同時に小説家としてデビュー。リアルに起こり得るサイバー犯罪をテーマにした小説とネット世論操作に関する著作や評論を多数発表している。『原発サイバートラップ』(集英社)『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(集英社)『フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)『ネット世論操作とデジタル影響工作』(共著、原書房)など著作多数。X(旧ツイッター)。明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員。新領域安全保障研究所。

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