米政権、FRB議長後任視野に26年初の新理事任命も=財務長官

ベセント米財務長官は30日、トランプ政権は、連邦準備理事会(FRB)パウエル議長(写真)の後任任命を巡り、2026年序盤に欠員が予定されるFRB理事の席を利用することを検討していると明らかにした。2024年7月撮影(2025年 ロイター/Kevin Mohatt)
6月30日(ロイター) - ベセント米財務長官は30日、トランプ政権は、連邦準備理事会(FRB)パウエル議長の後任任命を巡り、2026年序盤に欠員が予定されるFRB理事の席を利用することを検討していると明らかにした。
ベセント氏はブルームバーグテレビで、1月に任期14年間の(理事の)席が空くとした上で、「来年5月のパウエル氏の任期満了後、その(理事となる)人物が議長となるか、5月に新たな議長を任命するかを検討している」とし、議長候補を事前に理事として送る考えを示した。
議長昇格を念頭に1月に(理事を)任命することが混乱を招くのではないかとの質問の中で、ベセント氏は、「明らかに、現在FRBにいる人物が検討対象となっている。1月に別の候補者を加えることで、なぜ混乱が生じるだろうか」と、少なくとも理事会の現メンバーの一人が議長の席を目指していることを示唆した。
クーグラーFRB理事の任期は26年1月31日に満了となり、これにより、トランプ大統領は任期14年間の理事を指名し、後に議長に昇格させる選択肢を持つことになる。パウエル議長が26年5月の任期満了に伴いFRBを退任する義務はないものの、歴代のFRB議長の大半は退任を選択している。パウエル氏の理事としての任期は28年1月31日まで。