ニュース速報
ワールド

モディ首相、トランプ氏と電話会談 印パ停戦の米仲介を否定

2025年06月18日(水)23時11分

 6月17日、インドのモディ首相は同日遅く、先月4日間にわたる軍事衝突後にパキスタンと停戦で合意したことについて、停戦は両国軍の協議を通じて実現したものであり、米国の仲介で実現したわけではないとトランプ大統領に電話で伝えた。ホワイトハウスで2月13日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

Shivam Patel

[ニューデリー 18日 ロイター] - インドのモディ首相は17日遅く、先月4日間にわたる軍事衝突後にパキスタンと停戦で合意したことについて、停戦は両国軍の協議を通じて実現したものであり、米国の仲介で実現したわけではないとトランプ大統領に電話で伝えた。

インドのミスリ外務次官が明らかにした。トランプ氏は先月、「米国の仲介による協議の末、インドとパキスタンが完全かつ即時の停戦に合意した」と述べていた。    

インド政府はこれまでも第三者による仲介を否定していた。

ミスリ外務次官は会見で「モディ首相は(軍事衝突が起きた)期間中、インド・米国の貿易協定や、米国によるインド・パキスタンの仲介といった問題について、いかなる段階でも協議は行われなかったとトランプ大統領に明確に伝えた」と発言。

「軍事行動停止に向けた協議は、インドとパキスタンの既存の軍事ルートを通じて直接行われ、パキスタンの要請によるものだった。モディ首相は、インドは過去に仲介を受け入れておらず、今後も決して受け入れないことを強調した」と語った。

ミスリ外務次官によると、両首脳はカナダで開催された主要7カ国(G7)首脳会議の合間に会談する予定だったが、トランプ氏が中東情勢を理由に1日早く帰国した。

ホワイトハウス当局者は18日、トランプ大統領が17日にモディ首相と会談したことを確認。ただ、電話会談の詳細についは明らかにしなかった。

ミスリ外務次官によると、トランプ氏はインドのテロ対策に支持を表明。モディ氏に対し、カナダから帰国する際、米国に立ち寄れないか尋ねたが、モディ氏は予定があり訪米できないと答えた。

モディ氏は日米豪印4カ国による連携の枠組み「クアッド」の首脳会議のため、年内のインド訪問をトランプ氏に招請。トランプ氏はこれを受け入れたという。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾で空襲訓練、中国ミサイル攻撃を想定 台北など一

ワールド

中国、フェンタニル密売人に近く死刑判決も=トランプ

ビジネス

ABB、第2四半期の受注が過去最高、AIデータセン

ビジネス

クシュタール、セブン&アイへの買収提案撤回 「真摯
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 5
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 6
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 7
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 10
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中