コラム

「新型」抜きで読むインフル報道

2009年09月01日(火)15時21分

 新型の豚インフルエンザが大流行しているが、少なくとも現在の変異型に関する限り、普通のインフルエンザよりはるかに危険というわけではないことがはっきりしてきた。ところが著名人が新型インフルに感染した話は、まるで腺ペストに感染したかのように報道され続けている。

 豚インフルエンザ報道を大局的に理解するために最適な方法は、おそらく「インフルエンザ」や「ウイルス」の前に付いている「豚」や「H1N1型」という単語を省略することではないか。例えば──。


 コロンビアのアルバロ・ウリベ大統領が[・・・]インフルエンザに感染し、自宅で公務を続けながら医師の治療を受けていると、セサル・ベラスケス政府報道官は日曜日に語った。


 これなら、そう恐ろしく感じないのでは?

 ふざけているように聞こえたら申し訳ない。H1N1型ウイルスは世界中で死者を出し続けており、公衆衛生上の懸念であることは間違いない。

 それでも私は、「バングラデシュで初の豚インフルエンザ死者」といった見出しを見るたびに疑問を抱かずにはいられない。同国では、普通のインフルエンザやほかの病気にかかって死亡した人が今年になって何人にのぼるのか。国際的なメディアの注目を浴びていないだけではないか。

──ジョシュア・キーティング
[米国東部時間2009年08月31日(月)14時15分更新]

Reprinted with permission from FP Passport, 1/9/2009. © 2009 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.

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国際政治学者サミュエル・ハンチントンらによって1970年に創刊された『フォーリン・ポリシー』は、国際政治、経済、思想を扱うアメリカの外交専門誌。発行元は、ワシントン・ポスト・ニューズウィーク・インタラクティブ傘下のスレート・グループ。『PASSPORT:外交エディター24時』は、ワシントンの編集部が手がける同誌オンライン版のオリジナル・ブログ。

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