最新記事

シリーズ「仕事を科学する」

「時間がない!」を解消する「自分アポ」の技術

2015年10月31日(土)10時05分

wcbook151031-c.jpg

 自分のスケジュール帳やスケジューラソフトを見てください。そこに記載されているのは、どんな仕事ですか? 

 きっと、会議や打ち合わせ、商談などの「他人と共同でやる仕事」ばかりでしょう。「自分ひとりでやる仕事」は、すっぽり抜け落ちていると思います。

[ノウハウ] いちばん大切な仕事を4週間先まで

 時間をつくりたければ、「自分ひとりでやる仕事」の時間を手帳やスケジューラに記入することです。つまり、他人とのアポイントを記入すると同様に、「自分へのアポイント」をとるのです。時間を創出するには、やりたいと思っている「自分ひとりでやる仕事」をスケジュールにしっかり組み込むこと以外に方法はありません。

 ただし、注意してほしいことがあります。

 それは、「自分ひとりでやる仕事」をすべて記入すると、逆に「仕事」が見えなくなるということです。仮に、すべての仕事をもれなくリストアップしようとすると、どうなるでしょう? 

「報告書と見積書の作成、経費の精算、資料整理、それに......」などと、収拾がつかなくなりませんか?

 そこで、1日のうちでいちばん大事な仕事を1つだけ記入します。これは、1日のプランニングで述べた理屈と同じです。

 たとえば、「企画書作成・×月×日15〜17時」というように、仕事の内容と実施する時間をはっきりさせればいいのです。

 目標としては、4週間先まで「自分ひとりでやる仕事」を手帳やスケジューラに記入するようにしてください。そうすれば、いまより上手に時間を管理し、仕事を処理することができるようになります。

 たとえば、面談の申し入れがあった場合、これまでは深く考えることもなく、手帳やスケジューラソフトの「空欄」にポンポン予定を入れていたと思います。

 しかし、「自分ひとりでやる仕事」があらかじめブッキングされていれば、より効率的に仕事をするために、スケジュール調整を行うようになるはずです。この習慣は、仕事のスキルを確実に向上させます。

[ツール]  時間軸が入った手帳・スケジューラソフト

 この技術をサポートするには、時間軸が明確な手帳やスケジューラソフトが必要不可欠です。また、1日単位だけでなく、1カ月(4週間)単位のスケジュールを把握できるものが望ましいでしょう。当協会では、「マンスリープランニングシート」を提供しています。

 ノウハウとして紹介したように、「1日のうちでいちばん大事な」「自分ひとりでやる仕事」を4週間先まで見通すことができれば、仕事の先見性が確実に向上します。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トムソン・ロイター、第1四半期は予想上回る増収 A

ワールド

韓国、在外公館のテロ警戒レベル引き上げ 北朝鮮が攻

ビジネス

香港GDP、第1四半期は+2.7% 金融引き締め長

ビジネス

豪2位の年金基金、発電用石炭投資を縮小へ ネットゼ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉起動

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    ポーランド政府の呼び出しをロシア大使が無視、ミサ…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    米中逆転は遠のいた?──2021年にアメリカの76%に達し…

  • 8

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 9

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中