最新記事
ロシア

「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

Satellite Photos Show Impact of Ukraine Attack on Russian Airbase

2024年4月30日(火)21時50分
イザベル・バンブルーゲン
無人機を操作するウクライナ兵

無人機を操作するウクライナ兵 Dmytro Sheremeta-Shutterstock

<露クラスノダール地方の空軍基地を捉えた2枚の写真。攻撃前後でどう変化した?>

ウクライナ軍のドローン攻撃を受けた後とみられるロシア・クラスノダール地方にある空軍基地の衛星画像が公開された。

【衛星画像】ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模...攻撃前と比較

3月19日と4月28日の日付が入ったこの2枚の写真は、カリフォルニア州を拠点とする衛星画像会社プラネット・ラボのもので、OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのブレイディ・アフリックが日曜にX(旧ツイッター)に投稿した。

 

アフリックによると、これらの写真は、ウクライナ軍が4月27日にロシアのクシチョフスカヤ空軍基地に対して行った攻撃の被害状況を示しているという。この基地は、ウクライナの前線から125マイル(約200キロメートル)以上離れた場所に位置している。

直近数カ月、ロシア国内への攻撃は増加の一途をたどっている。標的は主に倉庫、産業施設、そして軍事施設だ。

クラスノダール地方の空軍基地への攻撃と2つの石油精製所への爆撃の背後にはウクライナ保安庁(SBU)の存在があると、ウクライナの情報筋がキーウ・インディペンデント紙に語っている。

この情報筋によると、同基地には「数十の軍用機、レーダー設備、軍用電子機器が置かれている」という。「SBUは敵陣の背後にある軍事施設とインフラ施設を効果的に狙い続けており、ロシアの戦争遂行能力を低下させている」

空軍基地への攻撃後に、破壊された滑空爆弾キットが映っているとみられる動画が出回った。4月28日付のプラネット・ラボの画像を見ると、この攻撃によってロシアの航空機を損傷させた可能性もある。

オンラインのOSINTグループ「Osint Defender」がXで述べたところによれば、この攻撃により、第797訓練航空連隊が使用するロシア軍機の少なくとも2機と、滑空爆弾キットを保管する建物が被害を受けたという。

この攻撃は、ウクライナが今月17日にクリミアにある大規模な空軍基地を攻撃し、ロシアが誇るS-400「トリウームフ」防空システムや複数のレーダー設備、航空管制センターを破壊したと発表した後に行われた。

クリミア半島北部のジャンコイ付近にある軍用飛行場を狙ったこの攻撃により、最大30人のロシア兵が死亡し、80人が負傷したと報告されている。ウクライナ軍の情報筋によれば、この攻撃でS-400防空システム4基、レーダー3基、防空指揮統制センター、その他にも空域監視設備を破壊したという。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、この攻撃がウクライナによるものだと述べ、作戦を指揮した軍総司令官のオレクサンドル・シルスキー大将に謝意を表した。

(翻訳:ガリレオ)

ニューズウィーク日本版 高市vs中国
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月27号(1月20日発売)は「高市vs中国」特集。台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

対米投融資、人工ダイヤ生産事業が有力に 「第1号」

ビジネス

欧州銀行連盟、EUに規制改革要求 競争力低下を警告

ワールド

アングル:米共和党、銃団体と亀裂で選挙リスク ミネ

ビジネス

ネトフリのワーナー買収案、英政治家らが厳正審査要求
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに...宇宙船で一体何が?
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中