「とても残念」な日本...クリスマスツリーに「星」を飾らないのは異文化への無理解だ
逆に、日本の伝統文化は外国人に好まれまねされるが、日本人としては首をかしげたくなることもある。インバウンド観光客が安物の着物っぽいものを着せてもらい、町を闊歩しているのは滑稽だ。それに本来祈りの場である神社や寺に大挙して訪れ大声で騒がれるのは気分のいいものではない。
そう感じるのは、外国人観光客たちに着物や寺社への理解や尊重がなく、日本文化が見せ物にされていると思うからではないだろうか。同様に、日本のクリスマスに釈然としないのは、伝統文化が金儲けに使われている気がするからだろう。
何もキリスト教徒でなければクリスマスツリーを飾ってはいけない、と言っているわけではない。ただ日本人ももう少しツリーにまつわる歴史や文化への理解があっていいはずだ。イランでは、私が子どもの頃にはクリスマスはキリスト教徒だけが祝う祭りだったが、現在ではキリスト教徒ではない若者もツリーを飾ってパーティーをする。
彼ら彼女らはツリーの星のことをベツレヘムの星と呼び、星がないツリーはない。イランはベツレヘム、つまり現在のパレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区にも近く、地理的なイメージと合わせて一般常識としてキリストの生誕や生涯の話を知っている。そしてキリスト教徒にとって神聖な日であること、社会全体に温かな気持ちや思いやりがあるべき日であることも理解している。
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