語学力を伸ばすのに重要な「エージェンシーを持つ」とは、どういうことか
理由の1つは、OECD(経済協力開発機構)が19年に発表した指針「ラーニング・コンパス(学びの羅針盤)2030」に中心的概念として盛り込まれたから。言語だけでなくあらゆる学習において、世界中の生徒・学生はこれを持つのが重要とされる。
エージェンシーを持つとは、つまり「好きなことを好きな方法で」学ぶということ。筆者の経験から言えば、「背後から」指導してくれる教師がいれば、エージェンシーのある状態に近づきやすい。先頭に立って方向を示すのではなく、生徒にできるだけ主体的に教材やテーマを選ばせ、「イエス、アンド」「イエス、バット」と背後から優しく言ってくれるような教師だ。
でも、そんな教育環境に恵まれなければ? 残念だけど学生でいる間は受験英語に耐え、卒業後に自分の好きな方法で学び直せばいい。
余談だが、先日、東アフリカのジブチに派遣され、海賊対処任務に従事する自衛隊への励ましのメッセージを、現地の公用語の1つであるフランス語で書かせてもらった(写真)。任務に感謝した上で、こう書いた。「羨ましいですね! 文化的に豊かな場所にいるのです。少しはフランス語の勉強をすると思うけれど、ソマリ語、アファール語、さらにアラビア語のフレーズを覚えることが一層多くの秘密を解き明かしてくれるでしょう。Bonne continuation!(成功を祈ります!)」
高校生よ、自衛隊員よ、エージェンシーを持って言語学習を頑張ってください!
トニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。

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