2026年の節目に問う 「めぐみの母がうらやましい」── 韓国拉致被害者家族が見る日韓の絶望的な差
北朝鮮が生存していると明らかにした地村保志・富貴惠夫妻、蓮池薫・祐木子夫妻、曽我ひとみの5人は北朝鮮に戻す条件で一時帰国が実現したが、日本政府は拉致被害者家族会等の要望を受け、北朝鮮へ帰すことを拒否した。
2004年、小泉首相はふたたび訪朝、蓮池・地村夫妻の子供が帰国し、曽我ひとみの夫であるチャールズ・ジェンキンスと娘も日本に帰還した。ジェンキンスは米軍の脱走兵という立場から日本行きをためらったが、日本政府がアメリカ政府と交渉して軍法会議で穏当な判決を行う確約を取りつけた。在日米軍が降格と除隊、禁固刑を下し、ジェンキンスは妻の実家がある佐渡島で余生を送った。
北朝鮮は死亡したと回答した被害者の遺骨や死亡確認書を用意したが、DNA鑑定の結果、遺骨は別人のものと判明、死亡確認書も偽造の疑いが濃厚だった。日本政府は、拉致被害者全員が生存している前提で、全員が帰国を果たすまで事件解決はありえないという立場を取っている。
日本政府の取り組み
日本政府は拉致問題を重要政策課題として位置づけている。2006年9月29日、第一次安倍晋三内閣が拉致問題対策本部を設置した。これは、同年7月に北朝鮮がテポドン2を含む弾道ミサイルを発射し、10月に核実験を実施したことに対し、日本が独自の経済制裁を発動。その際、北朝鮮が拉致問題において誠意ある対応をとってこなかったことも設置の背景となった。
対策本部は内閣総理大臣を本部長、拉致問題担当大臣と内閣官房長官、外務大臣を副本部長とし、すべての国務大臣で構成される。2018年の菅義偉内閣官房長官(当時)以降、内閣官房長官が担当大臣を務めており、首相をはじめ全閣僚や衆参議員など拉致被害者の救出を求める運動のシンボルであるブルーリボンバッジを着けている。以降、歴代内閣は拉致問題について、政権の重要課題の一つとして位置づけている。
2025年10月に就任した高市早苗首相も拉致問題を重視しており、10月28日のトランプ米大統領と拉致被害者家族の面会に同席。続く11月3日に開催された日本人拉致問題「国民大集会」で、北朝鮮に金正恩(キム・ジョンウン)総書記との会談を打診していることを明らかにした。
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