「俺はこんな画像持ってるぜ」...児童ポルノ加害者「10代が40代の4倍」時代に教育は何をできるか
昔からスカートめくりはあった、今は撮影する
子どもたちの間でいじめは年々深刻な問題になっている。文部科学省の統計によれば、いじめの件数は毎年史上最多を更新し、2024年度は72万9000件を超えている。
問題は、いじめをする子どもたちがカメラを常に手にしていることだ。スマホに限らず、小学校低学年の子でも学校から配布されたタブレット、カメラ機能のついたキッズケータイを所持している。
昔から子どものいじめの中には性的な行為も含まれる。スカートめくりのような古典的なものから、背後からのズボン下ろし、更衣室でタオルをはぎとるといった行為である。中高生になれば、より陰湿な行為になっていく。
子どもが情報端末を持っていなかった時代は、それだけで終わっていたが、今はここに撮影するという行為が加わる。画像や動画にして、SNSで共有するのだ。
もともと共有するために撮った映像なので、これが外に流出する可能性は決して低くない。中には、あえてそれを動画共有サイトに流す子もいる。
本書に登場する中学校の教員は話す。
「今の子たちは、いじめにおいて暴力を振るうことはありません。どちらかといえば、いやがらせをして、それを写真や動画にしてみんなであざ笑うのです。そういう行為の中に性的なものも増えているのです。学校でそれを逐一調べ上げ、指導することは不可能です」
警察庁の統計では、「性的いたずら行為」で補導された子どもの数は、2014年の188人から、2023年には350人にまで増えている。この数字が氷山の一角であることは自明だが、ここに情報端末による撮影という行為が含まれていることを忘れてはならないだろう。





