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トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パトリオット供与継続の深層

Why Trump's Attitude on Ukraine Is Changing

2025年7月10日(木)20時00分
ブレンダン・コール

ラフは本誌に対し、今回の動きは大統領による戦略的転換を示すものではなく、むしろ国防総省の一部の部署が大統領の承認や議会への通知、関係機関との調整なしに決定を下したという手続き上の問題だったと説明した。

「関係国や同盟国も事前に説明を受けていなかったようだ」

国防総省の首席報道官ショーン・パーネルは声明で、トランプの指示により国防総省はウクライナへ追加の防空兵器を送っており、「大統領が世界各地への軍事支援を評価するための枠組みは引き続き機能している。アメリカ・ファーストの原則にも変わりはない」と述べた。

ウクライナ戦争の前線で支援活動を行う団体ホープ・フォー・ウクライナの創設者ユーリー・ボイエチコは本誌に対し、プーチンとの電話会談前の武器供与停止は「プーチン宥和のためにホワイトハウスが意図的に取った措置」だったと語った。

ボイエチコによると、武器供与を止めることで、アメリカがウクライナを武装解除する用意があることをプーチンに示し、停戦に応じさせようとしたという。しかしロシアの指導者にとって譲歩は弱さの表れでしかなく、さらに強硬にさせてしまったと指摘した。

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