トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パトリオット供与継続の深層
Why Trump's Attitude on Ukraine Is Changing
トランプは7月3日にプーチンと電話会談を行い、プーチンにはウクライナとの戦闘を終結させる気がなく「失望した」と述べていた。
翌4日にはウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とも電話会談を行い、その内容については2人とも「いい会談だった」と述べていた。
米ネットメディア「アクシオス」はこの電話会談に詳しい2人の人物から得た情報として、トランプはウクライナの防空を支援したいと考えていたものの、アメリカ側の武器在庫状況を見直すために、新たな武器の輸送を一時停止せざるを得なかったとゼレンスキーに説明したという。
その上で、地対地ミサイルシステム「パトリオット」10基を送り、別ルートでの兵器供与の手段も模索すると約束したという。
そして7日には、プーチンがアメリカの停戦案に協力しないこと、ウクライナのインフラへのドローン攻撃を強めていることに対して改めて不満を表明した。
米ハドソン研究所の欧州・ユーラシアセンター所長ピーター・ラフは、トランプの発言は国防総省がパトリオット迎撃ミサイルなどの供与を停止する決定を下したにもかかわらず、その決定を覆し、少なくとも一部の武器供与を再開させるというのは重要な転換だと述べた。