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ウクライナ戦争

トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パトリオット供与継続の深層

Why Trump's Attitude on Ukraine Is Changing

2025年7月10日(木)20時00分
ブレンダン・コール

しかしこれでプーチンが戦争目的を達成するまで戦争をやめないことがはっきりしたため、トランプはこれを「プーチンからの侮辱」と受け止め、ウクライナに防空兵器が必要だと判断したと、ボイエチコは述べた。

ポルトガルのノヴァ経営大学の戦略学教授アントニオ・アルヴァレンガは、これまでの対ロ和平交渉ではトランプは、ロシアへのウクライナ領土の割譲を一定程度黙認したり、ウクライナのNATO加盟を認めないなど露骨にロシア寄りの姿勢を取ってきたが、状況は一変した、と述べた。

トランプとプーチンの関係は冷え込んだ。今回のトランプの方針転換は、交渉だけではプーチンを抑止できないという認識に基づくもので、戦争終結のためにはウクライナに対する軍事支援が不可欠とトランプが考えを変えた可能性があると、アルヴァレンガは本誌に語った。

「自分がどんな世界の指導者も動かせる強いリーダーであるという印象を与えたいという意識も、今回の決定に影響していると思う」

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