アメリカに広がる「AI学校」通常授業はわずか2時間、AIが教え、先生は「ガイド役」に

THE AI CLASSROOM

2025年5月31日(土)09時53分
ジョシュア・レット・ミラー(本誌米国版調査報道担当)

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アルファ・スクールでは、午後の時間はさまざまな「ライフスキル」を学ぶのに充てられる(ブラウンズビル校で) NOAH CONBOY AND LANE KIMBRO FOR NEWSWEEK

その背景には、「この技術革命でアメリカが世界のリーダーであり続けるためには、次世代AI技術を活用したり、生み出したりするのに必要なスキルと理解を若者に提供しなければならない」との認識がある。「大統領AIチャレンジ」なる競技会の創設も呼びかけている。

さらに大統領令は、教員がAI技術を全面的に受け入れる必要性を強調する。

「AI教育のための専門能力開発事業は、この複雑かつ進化する領域で、教員が自信を持って生徒たちを指導する力を与える」とする。そして、他の領域における研修助成も、AIを盛り込むよう教育省と農務省に呼びかけている。


アルファ・スクールのガイドの役割は、伝統的な教員よりもファシリテーターに近い。「子供の可能性は無限大であり、アルファは極めて高い水準の教育を提供している」と、共同創設者のプライスは胸を張る。

「教員によるサポートの質も高い。これは(子供に合った授業づくりをAIに任せることで)教員に時間ができるからだ。AIが人間の知能を高めることを可能にしている」

ガイドたちは「答えを教えてくれるわけではない」と、幼稚園生のセーラは授業について語った。「リソースを与えてくれるだけ」

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