米ADP民間雇用、5月3.7万人増に鈍化 増加幅2年超ぶり低水準

米ADPリサーチ・インスティテュートが4日発表した5月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は3万7000人増となり予想を大きく下回った。求人広告、マイアミで2020年撮影(2025年 ロイター/Marco Bello/File Photo)
[ワシントン 4日 ロイター] - 米ADPリサーチ・インスティテュートが4日発表した5月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は3万7000人増となり予想を大きく下回り、増加幅は2023年3月以来、2年超ぶりの低水準となった。
ロイター調査によるエコノミスト予想は11万人増だった。
4月は6万2000人増から6万人増に下方修正された。
ただ、5月のデータは、トランプ米政権の関税措置を巡る不確実性の中で徐々に緩和しつつある労働市場の実態を反映していない可能性がある。
雇用者数の増加の大半はサービス部門で見られ、同部門では3万6000人増加した。一方、製造業・鉱業で減少し、財生産部門では2000人減少した。
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は「ADPのデータは全体像を把握する上でのみ利用すべきだ」と指摘。「現時点では、ADPの民間部門雇用者数は昨年12月以降、継続的に減少している」と述べた。