メルコスルとの貿易協定、夏前に承認の可能性=EU農業担当委員

EUのハンセン欧州委員(農業担当)は5日、ロイターに対し、ブラジルなどが加盟する南米南部共同市場(メルコスル)との貿易協定について今年の夏前に承認する可能性があると述べた。ブリュッセルで昨年11月撮影(2025年 ロイター/Johanna Geron)
Kate Abnett
[ブリュッセル 5日 ロイター] - 欧州連合(EU)のハンセン欧州委員(農業担当)は5日、ロイターに対し、ブラジルなどが加盟する南米南部共同市場(メルコスル)との貿易協定について今年の夏前に承認する可能性があると述べた。ただ、日程は決まっていないという。
協定の交渉は昨年12月に妥結したが、EU内での承認が必要で、フランスなどの加盟国が反対している。フランスは南米の農家よりも厳しい基準や規制に直面する欧州の農家の方が協定による影響を受けることになると主張している。
フランスのマクロン大統領とブラジルのルラ大統領は5日、パリで会談し、協定に対する両者の立場の違いについて協議した。マクロン氏は農産物を輸出する国が、食品安全基準などを輸入国にそろえることを担保する「ミラー条項」を含めることで、協定が改善される可能性があると述べた。