最新記事
大学

ハーバードvsトランプ政権、対立激化──認可取消と提訴の応酬

2025年5月26日(月)21時05分
ピーター・エイケン、ゲイブ・ウィズナント
ハーバードvsトランプ政権、対立激化──認可取消と提訴の応酬

ハーバード大学は留学生受け入れ体制を守る姿勢 MARCIO JOSE BASTOS SILVA/SHUTTERSTOCK

<ハーバード大から留学生が消えるかもしれないというニュースに、全米だけでなく日本、そして世界が衝撃を受けている>

トランプ米政権は5月22日、米ハーバード大学に対し留学生受け入れ機関としての認可を取り消すと発表。新規に留学生を受け入れることはできず、現在在籍している学生は他校に転学しなければ在留資格を失うことになるという。

パレスチナを支持する活動や多様性・公平性・包摂性(DEI)の排除をトランプが求めたのに対し、ハーバード大学が公然と拒否したことで対立が深まっていた。これまでに約30億ドルの補助金や契約を凍結。さらにトランプは、非課税の優遇措置を取り消すとSNSに投稿している。


国土安全保障省(DHS)によれば、今回の決定は同大が暴力や反ユダヤ主義を助長し中国共産党と協力しているのが理由だという。「ハーバード大学は政府の要求に応える機会が幾度もあったにもかかわらず、それを拒否した」

ハーバード大学は4月、助成金凍結の取り消しを求めトランプ政権を提訴。留学生受け入れ阻止には、連邦地裁が一時差し止めの判断を下した。

試写会
『おばあちゃんと僕の約束』トークイベント付き特別試写会 5組10名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

独、ウクライナに50億ユーロ追加支援 長距離ミサイ

ワールド

ガザで食糧輸送トラック襲撃、支援物資の輸送問題が浮

ワールド

独自動車3社、米と関税緩和を交渉 見返りに対米投資

ワールド

ウクライナ軍、兵器製造施設にドローン攻撃 ロシアは
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 2
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「地上で最も幸せな場所」に家を買う方法と「必要な覚悟」
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 6
    「まさかの敗北」ロシアの消耗とプーチンの誤算...プ…
  • 7
    「餓死しない程度に飢えさせろ」...イスラエルの最大…
  • 8
    広島・因島の造船技術がアフリカを救う?...「もみ殻…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 1
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドローン母船」の残念な欠点
  • 2
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 3
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非礼すぎる」行為の映像...「誰だって怒る」と批判の声
  • 4
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 6
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 7
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 8
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワ…
  • 9
    空と海から「挟み撃ち」の瞬間...ウクライナが黒海の…
  • 10
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 5
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中