アメリカに広がる「AI学校」通常授業はわずか2時間、AIが教え、先生は「ガイド役」に
THE AI CLASSROOM
このグループ活動は、AIを使った2時間学習の準備段階だ。
それが終わると、子供たちはそれぞれノートパソコンを使って、数学や英語、理科、社会といった通常科目の授業を各30分受ける。生徒の理解度に合わせて調整されているから、一般的な学校の5倍のスピードで1年間の課程を終えることができるという。
セーラは、大人になったら科学者になって、「顕微鏡を使うこと」をしたいと言う。この学校と他の学校の違いを聞かれると、「コンピューターで勉強すること」だと答えた。
「ここはとても特別な学校。よその学校もみんなコンピューターを使ったらいいんじゃない?」
ドナルド・トランプ米大統領は4月23日、アメリカの幼稚園から高校3年生までの学習にAIを活用することを命じる大統領令に署名した。未来を担う世代に、早くからテクノロジー関連の専門知識を付けさせようというのだ。
トランプが命じる教育改革
この大統領令は、「(AIは)現代の世界を急速に変えており、あらゆる業界でイノベーションを促し、生産性を高め、私たちの暮らしや働き方を再編している」ことを踏まえて、「AI教育に関するホワイトハウス作業部会」を設置するとともに、教育省の自由裁量で決まる教員研修助成事業で、AI研修を優先的に助成するよう教育長官に命じている。