最新記事
北朝鮮兵

「手榴弾はこうやって使う」...ロシアが「北朝鮮兵の特訓」映像を公開、教え方は「意外にも丁寧」?

Russia Posts North Korean Troops Highlights Reel After Months of Denials

2025年5月2日(金)19時26分
シェーン・クロウチャー、イサベル・バン・ブルーゲン
北朝鮮兵

Bumble Dee-shutterstock

<北朝鮮兵の関与を「完全否定」するスタンスから一転、突如その功績を称え始めたプーチン大統領。丁寧で真剣な訓練の様子を公開したのはなぜなのか──>

北朝鮮とロシアは、北朝鮮兵がウクライナ戦争に関わっていることを公式に認め、ロシア国防省は北朝鮮兵の訓練の様子を公開した。本誌はロシア政府にメールでコメントを求めている。

【動画】ロシアが「北朝鮮兵の特訓」映像を公開、手榴弾の投げ方を「丁寧に」教えるロシア兵の姿も

ロシア国営タス通信は、ウクライナ軍が昨年国境を越えて侵攻したクルスク州で、ロシア軍が北朝鮮兵の訓練を行っている映像を発信。映像の中の兵士たちは、擲弾発射器の発射、敵のドローンの無力化、塹壕の掃討などを指示されていた。

わずか数カ月前までロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、北朝鮮兵がウクライナ戦争に関与しているというウクライナや韓国の報道を否定していた。しかし戦争が続く中で関係を深めるロシアと北朝鮮は一転して、北朝鮮兵の派遣を認める声明を出した。

ウクライナと韓国は昨年12月、北朝鮮が推定1万~1万2000人の兵士をウクライナ軍と戦わせるため、ロシア南部に派遣したと伝えたが、今年4月28日まではロシアも北朝鮮も北朝鮮兵の配備を認めなかった。

昨年10月の時点でぺスコフ報道官は、ロシアが北朝鮮の兵士をウクライナ戦争に動員するという報道について「またしてもフェイクニュース」と一蹴。韓国は北朝鮮兵のロシア派遣について、国連憲章および国連安保理決議に違反するとの見解を示していた。

北朝鮮の金正恩総書記はロシアとの同盟関係について発表した4月28日の声明で「我が軍の小部隊がこの戦争に参加したことで、2国間の軍事的関係がさらに強化されたことを喜ばしく思う」と述べた。

そしてロシアに派遣した兵士を「英雄」とたたえ、ウクライナ軍をロシアのクルスク州から排除する作戦を「神聖な使命」と形容している。朝鮮中央通信(KCNA)も28日、「正義のために戦った者は皆、英雄であり、母国の栄誉を代表する」と報じた。

展覧会
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

利下げ急がず、物価懸念が雇用巡るリスクを上回る=米

ワールド

印ロ外相がモスクワで会談、貿易関係強化で合意 エネ

ビジネス

米新規失業保険申請1.1万件増の23.5万件、約3

ワールド

ノルドストリーム破壊でウクライナ人逮捕、22年の爆
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精神病」だと気づいた「驚きのきっかけ」とは?
  • 2
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自然に近い」と開発企業
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 5
    夏の終わりに襲い掛かる「8月病」...心理学のプロが…
  • 6
    「このクマ、絶対爆笑してる」水槽の前に立つ女の子…
  • 7
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 8
    米軍が長崎への原爆投下を急いだ理由と、幻の「飢餓…
  • 9
    ドンバスをロシアに譲れ、と言うトランプがわかって…
  • 10
    フジテレビ、「ダルトンとの戦い」で露呈した「世界…
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 4
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    中国で「妊娠ロボット」発売か――妊娠期間も含め「自…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 9
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 10
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中