印ロ外相がモスクワで会談、貿易関係強化で合意 エネ資源採掘に関心

インドのジャイシャンカル外相とロシアのラブロフ外相は21日、モスクワで会談を行い、貿易関係の強化で合意した。(2025年 ロイター/Alexander Zemlianichenko)
[モスクワ 21日 ロイター] - インドのジャイシャンカル外相とロシアのラブロフ外相は21日、モスクワで会談を行い、貿易関係の強化で合意した。ロシア産原油購入を巡りインドに高率関税を課すトランプ米大統領の政策が両国関係を混乱させる兆候はほとんど見られなかった。
トランプ大統領は今月、インドがロシア産原油を直接または間接的に輸入しているとして、インドからの輸入品に25%の追加関税を課し、最大50%の関税を課すとしている。
ラブロフ外相はジャイシャンカル外相との共同記者会見で、「われわれは、炭化水素分野での協力、とりわけインド市場へのロシア産原油供給において良好な成果を上げている。また、ロシア連邦内の極東地域や北極圏の大陸棚を含む地域におけるエネルギー資源採掘の共同プロジェクト実施にも共通の関心を持っている」と述べた。
一方、ジャイシャンカル外相は、両国の関係は第2次世界大戦以降、世界の主要国の中でも最も安定した関係にあると言及。「(貿易拡大に向けて)非関税障壁と規制上の障害に迅速に対処する必要がある」とし、「医薬品、農業、繊維などの分野におけるインドの対ロシア輸出拡大は、現在の不均衡の是正に確実に役立つ」との認識を示した。
インド外務省の声明によると、ジャイシャンカル氏は、インドのロシアへの輸出増加を含む2国間貿易拡大に向けた意向を改めて確認したと述べた。