「1回の攻撃で奪う」 ロシアの「失敗」に学び、中国の侵攻作戦はどう変わった?

CHINA IS WATCHING

2022年4月27日(水)10時46分
ジョン・フェン(本誌記者)、デービッド・ブレナン(同)

台湾の人々が中国の侵略に何らかの形で抵抗するかどうかは、予測できない。ウクライナの市民がこれほど強固な決意で立ち上がることを、予想した人はほとんどいなかった。

最近行われたいくつかの調査は、台湾の人々の戦う意思をうかがわせる。2021年後半に台湾民主基金会と国立政治大学選挙研究センターが台湾人約1300人を対象に行った世論調査でも、中国が統一のため台湾に武力を行使した場合、72.5%が進んで戦うと答えている。

チェンによると、国防安全研究院の調査でも似たような結果だった。ウクライナの英雄的な行動を見た後、台湾の人々の戦う意欲は新たなレベルに達する可能性がありそうだ。

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蔡英文総統の就任式で「台湾は中国の一部ではない」と主張する独立派(2016年) CRAIG FERGUSON-LIGHTROCKET/GETTY IMAGES

中国は台湾を迅速かつ成功裏に占領する力がまだないことを承知していると、チェンは言う。「ただし、中国国内で深刻な事態が起きて、習がリスクを冒す気になれば、軍事侵攻はあり得る」

例えば「習と政敵の大きな権力闘争」もその1つだ。実際に戦闘が始まれば、台湾の人々は陸路で国境を越えて避難することができず、壊滅的な人道危機に陥るだろう。3月8日の米下院情報特別委員会の公聴会でアブリル・ヘインズ国家情報長官は、わずか数カ月前に比べて、中国は台湾侵攻に消極的になっているようだと述べた。

「(ウクライナ侵攻は)台湾の権利侵害にアメリカが本気で対処するだろうという点でも、特に制裁の発動において欧米の結束を目の当たりにしたという点でも、中国の考え方に強い影響を与えるだろう」

同じ公聴会でウィリアム・バーンズCIA長官は、ウクライナの抵抗と欧米の対応に中国は「驚き、動揺しているだろう」と語った。ただし2人とも、中国指導部の決意と軍事力行使の覚悟を軽視すべきではない、とも述べている。

民間企業は中国を「捨てる」ことができるか

予想外だったのは、プーチンの戦争に対する民間企業の反応だ。エール経営大学院のまとめによると、エネルギー大手のBP、シェル、エクソンモービルなど300社以上が既にロシアからの撤退を決めている。

中国が台湾を攻撃し、民間企業が同様に反応すれば国際サプライチェーンや主要国経済への打撃は絶大だが、企業が必ずしもそう動くかは全く分からない。その要因としては、台湾がほとんどの国と正式な外交関係を持たないこと、そして国連に代表がいないことが考えられる。だが重要なのは、中国市場がグローバル経済の中心になっていることだろうと専門家は指摘する。

「国際社会がここまで一致団結してウクライナ侵攻を非難し、特に制裁がここまで広く支持されるとは、中国の想定外だっただろう」と、ジャーマン・マーシャルファンドのグレーザーは指摘する。

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