最新記事

日本政治

東京都、感染リバウンドでまん延防止の延長論浮上 五輪観客数の見直し議論も

2021年6月28日(月)19時14分
東京・お台場のオリンピック大型モニュメント

東京オリンピックの開幕まで1カ月を切る中で、東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が増加している。都内で27日撮影(2021年 ロイター/Fabrizio Bensch)

東京オリンピックの開幕まで1カ月を切る中で、東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が増加している。政府内では、前週比での増加基調が2週間連続で確認されれば7月11日を期限とするまん延防止等重点措置の解除は難しいとの見方が出ている。延長が必要と判断されれば、夜間の無観客なども含めた観客上限の見直しが議論されそうだ。

30日まで感染者増ならリバウンド本格化

自民党の森山裕国会対策委員長は23日、衆参両院の議院運営委員会を来月8日に開き、まん延防止措置の取り扱いについて政府から説明を受けるとの見通しを示した。政府は8日までに解除・延長判断を行う見通しだ。

焦点は東京の感染状況だ。東京都の新規感染者数は6月中旬に下げ止まり、16日以降は、19日を除いて連日前週比で増加している。

28日までの1週間の平均感染者数は489人となり、感染第3波が急拡大する直前の12月中旬と同水準となった。

政府の専門家メンバーの一人は「1週間の感染者数増加は一過性の可能性があるが、前週比で2週間増加が続けば、その後本格的にリバウンドする可能性が高い」と指摘。「その場合少なくとも7月11日のまん延防止解除は難しい。30日の水曜日には方向性が見える。まん延防止の延長か、緊急事態宣言の再発動かなどは総合的に判断することになる」と話す。

政府は緊急事態宣言に踏み切る条件として、感染状況が政府基準の4段階で最も深刻なステージ4となることを挙げており、東京の場合直近1週間の新規感染者数が500人以上が条件となる。28日時点で1週間の平均が489人とこれに近い水準まで上昇している。一方で、確保病床使用率は27日段階では23%とステージ3の範囲にとどまっている。50%を超えるとステージ4と判断される。

病床の状況を重視、夜間無観客の提案も

西村康稔経済再生相は27日、NHKの番組で「病床の状況を重視し、国民の命を守るために必要となれば、まん延防止適用地域に緊急事態宣言を発出することも躊躇(ちゅうちょ)することなく機動的に行うべき」と強調した。

また西村氏は収容人数の50%、最大1万人と決まった東京五輪・パラリンピックの観客上限に関し、「仮にまん延防止措置の延長や緊急事態宣言発動となれば、50%、最大5000人との一般(イベント)ルールを基本として判断される」とも述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米地裁、FRB議長の召喚状差し止めの判断維持 検察

ワールド

イラン上空で米戦闘機撃墜、乗員1人を救助 対イラン

ビジネス

米3月雇用者数17.8万人増、過去15カ月で最多 

ワールド

米政権、「脱獄不能」アルカトラズ監獄再開へ予算 ア
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 2
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 8
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 9
    60年前に根絶した「肉食バエ」が再びアメリカに迫る.…
  • 10
    『ナイト・エージェント』主演ガブリエル・バッソが…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 7
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 10
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中