『ジョン・ウィック』はただのアクション映画ではない...これぞ究極のコメディー映画だ!
John Wick, Comic Hero!

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<『ジョン・ウィック』シリーズのスピンオフ作品『バレリーナ』も、他作品の例にもれず、真面目な顔で「やりすぎ」に挑んでいる>
映画『バレリーナ:The World of John Wick』には、裏社会の大物ウィンストン(イアン・マクシェーン)が、主人公イヴ(アナ・デ・アルマス)にこう語りかける場面がある。
「われわれは知恵を得て、エデンの園を追放された。君にその覚悟はあるか? イヴ」
『バレリーナ』はアクション映画『ジョン・ウィック』シリーズのスピンオフ作品だが、このシリーズのことを、多層的な読み方ができる作品だと思っている人は少ないだろう。ドラマチックに語られるこのせりふも、内容的には実にストレートである。
だが私はあえて主張したい。このシリーズには表からは見えない側面が隠れている。それは「ナンセンスな要素がてんこ盛りで、それ故にとても笑える作品」だということだ。
私は最近、「笑えるから」という理由でこのシリーズの全作品を再視聴した。現代における最高のコメディー映画シリーズだと言ったら大げさすぎるだろうか。「エリートの殺し屋が、亡き妻からの最後の贈り物の愛犬を殺されて復讐に燃える」という設定自体、かなり面白いではないか。