最新記事

感染症

WHO、新型コロナの「エアロゾル」感染を認める 医療施設、飲食店、スポーツジムなどで可能性

2020年7月10日(金)11時01分

世界保健機関(WHO)は9日、新型コロナウイルス感染について新たなガイドラインを示し、空気中を漂う微粒子「エアロゾル」を介した感染に関する報告を一部認めた。NIAID-RM提供(2020年 ロイター)

世界保健機関(WHO)は9日、新型コロナウイルス感染について新たなガイドラインを示し、空気中を漂う微粒子「エアロゾル」を介した感染に関する報告を一部認めた。ただ、空気感染の可能性を確認するまでには至らなかった。

最新のガイドラインでは、人が密集している屋内での感染を巡る報告を踏まえると、新型ウイルスが飛沫感染に加え、エアロゾルを介して感染する可能性も示されていると指摘。医療施設のほか、合唱団の練習や飲食店、スポーツジムなどでのエアロゾル感染があり得るとした。

ただ、エアロゾルが感染に果たす役割について一段の研究が必要との認識を示した。血液を介した感染については、現時点ではよく分かっていないとした。

現在の実証に基づけば、コロナ感染はウイルスに汚染された物質への直接的・間接的接触や、感染者との濃厚接触によって起こり、感染者がせきやくしゃみ、発声をした際に出る唾液や呼吸器分泌物、飛沫が感染をもたらすとした。

一方、人混みを避けたり、室内の空気の入れ替え、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)、それが難しい場合のマスク着用を奨励した。

コロラド大学の化学者、ホセ・ヒメネス氏は「今回の発表は小さな一歩ではあるが正しい報告に向かっている。コロナのパンデミック(世界的大流行)が主にスーパー感染によって引き起こされることが徐々に明らかになっており、その多くがエアロゾル感染によるものであるとの説明が最も納得できる」と述べた。

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は会見で、エアロゾル感染を示す確たる証拠は多くないが、実際に起きていると考えるのが妥当だとした上で、症状がない人も含めマスク着用が重要だと強調した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏の「拡大版」平和評議会、イスラエルも招待

ワールド

チリで山火事拡大、少なくとも19人死亡 多数が避難

ワールド

EU、グリーン技術の公共調達に「欧州製」ルールを計

ワールド

ブルガリア大統領が辞任表明、新党結成の臆測も
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生物」が侵入、恐怖映像と「意外な対処法」がSNSで話題に
  • 2
    「死ぬところだった...」旅行先で現地の子供に「超危険生物」を手渡された男性、「恐怖の動画」にSNS震撼
  • 3
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 4
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    中国、欧米の一流メディアになりすまして大規模な影…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 9
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 10
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中