中国、全人代で野生動物の食用利用禁止へ 「医療品目的」例外で有名無実化
監視強化か
中国の政治家の間では、野生動物に代わる人工の原材料を探すことを製薬会社に義務付けるべきだとの声も出ている。
実際、薬として利用されるジャコウジカやトラの骨は、すでに人工の原材料で代用されているが、製薬会社によると、中国政府が新型コロナの治療薬として推奨した「痰熱清」の主原料であるクマの胆汁に代わる人工原材料を商業生産できるようになるには何年もかかるという。
クマの胆汁を販売している養殖施設は、1月に導入された野生動物の取引禁止措置の対象外。動物愛護団体からは残酷だとの批判が出ている。
新たな法整備で、製薬業界にどのような影響が出るかは不透明。政府は少なくとも承認・監視体制を強化する意向を示している。
David Stanway

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