最新記事

感染症

米国、新型コロナウイルス死者2万人突破 イタリア抜き世界最多に 

2020年4月12日(日)13時44分

ロイターの集計によると、新型コロナウイルス感染症による米国内の死者が4月11日、2万人を突破し、イタリアを上回って世界最多となった。経済活動や国民生活の早期正常化を目指すトランプ米大統領にとっては、痛手となりそうだ。写真は、ニューヨークの病院の医療スタッフを支援する陸軍職

ロイターの集計によると、新型コロナウイルス感染症による米国内の死者が11日、2万人を突破し、イタリアを上回って世界最多となった。経済活動や国民生活の早期正常化を目指すトランプ米大統領にとっては、痛手となりそうだ。

1日の死亡者数は4日連続で約2000人となり、うち最大を占めるのがニューヨーク市とその周辺。全米での感染者数は50万人を超えている。

公衆衛生の専門家によると、外出規制や非必須事業の休止措置が4月末に期限切れとなった場合、死亡者数は夏にかけて20万人に達する恐れがあるという。

休校や非必須事業の休止などほとんどの措置は、トランプ大統領ではなく州知事が指示したものだ。にもかかわらず、トランプ氏は、経済活動の正常化を求めている。

トランプ氏は11日夜、FOXニュースの電話取材に応じ「多くの非常に賢い人々、多くの専門家、医師、ビジネスリーダー」の助言に基づいて「かなり早期に」決定すると言明。「人々は戻りたい、仕事に戻りたいと思っている。私たちの国を元に戻さなければならない」と述べた。

ナバロ大統領補佐官(通商製造政策局長)もFOXニュースの取材に対応。「純粋な医療専門家」が主張する、ウイルスを「克服」するまで経済や社会を閉鎖することが死者数を最小限に抑える唯一の方法だとの立場は「半分は正しい」とした。

ただ経済危機も、うつ病や自殺、薬物乱用の増加で人々の命を奪うと主張。「大統領が下すことになる決断は、どちらの道がより多くの被害をもたらすかを天秤にかけることになる」と述べた。

現在の連邦政府のガイドラインは4月30日が期限。11月に再選を目指すトランプ大統領は、ガイドラインの期限を延長するか、経済活動の正常化へかじを切るか、決断を迫られることになる。

[ニューヨーク ロロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルス感染症で「目が痛む」人が増えている?
・気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること
・善良な9割以外の日本人の行動を変えさせろ
・中国、新型コロナウイルス新規感染者増加 ロシアからの渡航者ら
・TBSとテレビ東京、新型コロナウイルス対策で「全収録中止」 芸能界にも感染者で大英断


20200414issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月14日号(4月7日発売)は「ルポ五輪延期」特集。IOC、日本政府、東京都の「権謀術数と打算」を追う。PLUS 陸上サニブラウンの本音/デーブ・スペクター五輪斬り/「五輪特需景気」消滅?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、2月速報値は小幅改善 物

ワールド

米イラン高官が核協議、アラグチ外相「継続で合意」

ワールド

中国が秘密裏に核実験、米国が非難 新たな軍備管理合

ビジネス

ユーロ高、政治的意図でドルが弱いため=オーストリア
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入った「最強ライバル」の名前
  • 3
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南山」、そして「ヘル・コリア」ツアーへ
  • 4
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 7
    鉱物資源の安定供給を守るために必要なことは「中国…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 10
    日経平均5万4000円台でも東京ディズニー株は低迷...…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 4
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流してい…
  • 9
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中