最新記事

現金給付

アメリカでコロナ不況対策の現金給付始まる、4人世帯で3400ドル

Stimulus Checks for Up to $4,700 Begin Arriving in Bank Accounts

2020年4月13日(月)13時00分
イワン・パーマー

納税申告をした人は、特に手続きをしなくてもIRSが給付金を振り込んでくれる NoDerog-iStock.

<奇しくも日本で布製マスク2枚が各世帯へ配られ始めるのと同じタイミングで、アメリカでは早くも銀行口座への入金が始まった>

アメリカで、大型景気刺激策による個人への現金給付が銀行口座に振り込まれ始めた。新型コロナウイルス対策による景気後退を下支えするため、高額所得者以外のすべてのアメリカ人に支払われる。

オンラインバンキングのスタートアップ企業カレントのスチュアート・ソップCEOはウォール・ストリート・ジャーナルに対し、連邦政府のコロナウイルス対策関連法に基づく支払いの「第一派」が、4月10日から顧客当てに届き始めたと語った。ソップによると、これまでのところ、政府からの振り込みの40%は一件1200ドルで、最高は4700ドルだったという。

年収が7万5000万ドル未満のアメリカ人は、最低1200ドルの給付を受けられる。納税申告を共同で行なっている夫婦は、合算した年収が15万ドル未満の場合は2400ドルを受け取れる。17歳未満の子供がいれば、1人につき500ドルが加算される。すべて一回きりの支払いになる。

給付を受けたアメリカ人は、早速、SNSに報告をアップしている。

思いがけず、景気刺激の給付金を受け取った。本当の話だったんだ。これじゃ足りない人もいるだろうけど、一緒に頑張るしかない



たった今、1200ドルの給付金を受け取った



一回限りの給付金1200ドルを受け取った。これでトイレットペーパーや生理用ナプキンが何個買えると思う?



私の銀行口座に直接、政府が給付金を振り込んできた


申請手続きなどは特に必要なく、IRS(米内国歳入庁)が納税記録を見て支払いの手続きをする。納税義務がない人向けには、給付金受給のためのマニュアルをホームページで公開している。それ以外で納税申告をしていない人への送金は数週間から数カ月、遅れることになるという。

<参考記事>「コロナ失業」のリスクが最も高い業種は?
<参考記事>米就労者の6割がロックダウン失業1カ月で困窮する──5人に1人は1週間

20200421issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:中国の再利用型無人宇宙船、軍事転用に警戒

ワールド

アングル:トランプ氏なら強制送還急拡大か、AI技術

ビジネス

アングル:ノンアル市場で「金メダル」、コロナビール

ビジネス

為替に関する既存のコミットメントを再確認=G20で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ暗殺未遂
特集:トランプ暗殺未遂
2024年7月30日号(7/23発売)

前アメリカ大統領をかすめた銃弾が11月の大統領選挙と次の世界秩序に与えた衝撃

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】
  • 2
    BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も
  • 3
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子どもの楽しい遊びアイデア5選
  • 4
    キャサリン妃の「目が泳ぐ」...ジル・バイデン大統領…
  • 5
    地球上の点で発生したCO2が、束になり成長して気象に…
  • 6
    カマラ・ハリスがトランプにとって手ごわい敵である5…
  • 7
    トランプ再選で円高は進むか?
  • 8
    拡散中のハリス副大統領「ぎこちないスピーチ映像」…
  • 9
    中国の「オーバーツーリズム」は桁違い...「万里の長…
  • 10
    「轟く爆音」と立ち上る黒煙...ロシア大規模製油所に…
  • 1
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラニアにキス「避けられる」瞬間 直前には手を取り合う姿も
  • 2
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを入れてしまった母親の後悔 「息子は毎晩お風呂で...」
  • 3
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」、今も生きている可能性
  • 4
    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…
  • 5
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理…
  • 6
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子…
  • 7
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 8
    「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連…
  • 9
    「宇宙で最もひどい場所」はここ
  • 10
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った猛烈な「森林火災」の炎...逃げ惑う兵士たちの映像
  • 3
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 4
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 5
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラ…
  • 6
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 7
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを…
  • 8
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」…
  • 9
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 10
    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中