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貿易戦争

チーズを贈って米欧貿易戦争を阻止?

2019年10月9日(水)16時30分
ダニエル・モーリッツラブソン

イタリア人記者がポンペオ米国務長官に直訴 REMO CASILLI-REUTERS

<米中貿易摩擦が苛烈の様相を呈するなか、米欧間の関係悪化を防ぐべくイタリア人女性記者が演じた一幕>

10月1日、イタリアを訪問中のポンペオ米国務長官がコンテ首相と握手を交わし、写真撮影に臨もうとした瞬間、事件は起きた。イタリアのニュース番組の女性ジャーナリストが2人の元に歩み寄り、ポンペオにチーズを手渡してこう言ったのだ。

「これはイタリア特産のパルミジャーノ・レッジャーノです。農家が毎日心を込めて作っています。これをトランプ(米大統領)に届けて、私たちを助けてください」

女性がチーズを渡したのは、アメリカがEU製品にかける報復関税に抗議するため。翌2日、EUが航空会社エアバスに不当な補助金を提供していたことへの対抗措置としての報復関税を、WTO(世界貿易機関)は承認。同日アメリカが発表した関税対象の最終リストには、ワインやチーズなど多くの食品も含まれている。

米中貿易摩擦が深刻さを増すなか、アメリカとEUの対立が関税合戦に発展すれば、世界経済の新たな火種となりかねない。チーズ作戦が解決の糸口となればいいのだが。

<本誌2019年10月15日号掲載>

【参考記事】米欧、そしてロシアも「共通の脅威」中国に立ち向かうべき
【参考記事】米欧の報復関税合戦で中国が得る「漁夫の利」

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※10月15日号(10月8日発売)は、「嫌韓の心理学」特集。日本で「嫌韓(けんかん)」がよりありふれた光景になりつつあるが、なぜ、いつから、どんな人が韓国を嫌いになったのか? 「韓国ヘイト」を叫ぶ人たちの心の中を、社会心理学とメディア空間の両面から解き明かそうと試みました。執筆:荻上チキ・高 史明/石戸 諭/古谷経衡

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