最新記事

医療

入れ歯を外さずに手術を受けた男性の辛すぎる術後

2019年8月20日(火)18時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

CBS Miami-YouTubeより

<腹部の手術を受けるだけだったのに......手術を受けるときには、入れ歯の管理を徹底したい>

いつも使っているメガネや入れ歯が見当たらなくて探していたら、不思議なところから出てきたという経験のある人は少なくないだろう。

ある男性の探し物は、思いもよらない場所から発見された。

FOXニュースなど、複数メディアによると、腹部にできた良性のしこりを除去する手術を受けたイギリス在住の男性(72歳)に、異変が起きた。手術から6日後、男性は固形物を飲み込めないほどの喉の痛みと呼吸困難、喀血に見舞われ、病院に行くと、レントゲン検査を経て肺炎と診断された。うがい薬、ステロイド、抗生物質が処方されたという。

しかし男性の症状は一向に回復しない。それどころか悪化する一方で、その2日後に再び入院。検査の結果、レントゲンを確認した医師は「声帯を横切る半円形の物体」を発見した。

検査結果を聞いた男性は、腹部の手術を受けて以来、前歯3本の入れ歯がないと相談。医師も男性もこれで合点がいった。半円形の物体は入れ歯だ。

腹部の手術後に消えた入れ歯

男性はその後、緊急手術を受け、8日間も引っかかっていた「探し物」を取り出し退院した。しかし、その後も出血が収まらず何度か病院を訪れ、最終的に動脈の裂傷が見つかり緊急手術に。出血量が多く輸血が数回行われたそうだ。

現在、男性は無事に回復したという。CNNによると「麻酔中に入れ歯を管理する方法に関するガイドラインはない」。男性の喉に引っかかっていた入れ歯を発見した耳鼻咽喉外科医ハリエット・カニフェ氏は、手術前に患者の入れ歯を確実に取るよう、医師たちに呼びかけている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダックほぼ変わらず、トラ

ワールド

トランプ氏、ニューズ・コープやWSJ記者らを提訴 

ビジネス

IMF、世界経済見通し下振れリスク優勢 貿易摩擦が

ビジネス

NY外為市場=ドル対ユーロで軟調、円は参院選が重し
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「細身パンツ」はもう古い...メンズファッションは「ゆったり系」がトレンドに
  • 3
    「想像を絶する」現場から救出された164匹のシュナウザーたち
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 6
    「二次制裁」措置により「ロシアと取引継続なら大打…
  • 7
    「どの面下げて...?」ディズニーランドで遊ぶバンス…
  • 8
    ロシアの労働人口減少問題は、「お手上げ状態」と人…
  • 9
    「異常な出生率...」先進国なのになぜ? イスラエル…
  • 10
    アフリカ出身のフランス人歌手「アヤ・ナカムラ」が…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 8
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 9
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中