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海自ヘリ空母「かが」9月から南シナ海・インド洋へ 親善より高度な訓練主体に

2018年7月4日(水)14時02分

7月4日、日本政府は9月から約2カ月間、海上自衛隊の最新ヘリコプター空母「かが」を、南シナ海とインド洋へ派遣する調整に入った。写真は「かが」。横浜で昨年3月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

日本政府は9月から約2カ月間、海上自衛隊の最新ヘリコプター空母「かが」を、南シナ海とインド洋へ派遣する調整に入った。前年は同型艦「いずも」を3カ月間送っており、中国がこの海域に影響力を広げる中、日本は海自艦の中でも大型で目立つヘリ空母の長期活動を定例化する。

複数の日本政府関係者によると、かがは8月下旬に日本を出港。フィリピンやインドネシアなどASEAN(東南アジア諸国連合)各国のほか、インドやスリランカに寄港する方向で調整している。前年のいずものように国際観艦式など大きな行事には参加せず、計画に柔軟性を持たせる。

米軍などとの共同訓練を計画するほか、他の海軍との訓練が急きょ決まった場合でも、形式的な親善ではなく、対潜水艦戦といった高度で内容が濃いものを行えるようにする狙いがある。

日本は中国との関係改善を進めているものの、自衛隊関係者によると、東シナ海への進出を強める中国軍の活動に変化はみられない。

また、中国が重要な海上交通路(シーレーン)の南シナ海で人工島を軍事拠点化し、「一帯一路構想」でインド洋へ影響力を広げつつあることも依然懸念している。

自衛隊は米国が期待を寄せる南シナ海での定期的な哨戒活動は見送ってきたが、いずもやかがが長期間航行し、艦載ヘリが離発着を繰り返せば、結果的にその役割を果たすことになる。

政府関係者の1人は、日本が米国とともに掲げる「『自由で開かれたインド太平洋戦略』の一環だ」と説明。人工島の周囲12カイリ(約22キロ)内に軍艦を送る米軍の「航行の自由作戦」は行わないものの、「各国に寄港することで存在感を示すことができる」と話す。

海自はヘリ空母を4隻保有。2016年は「いせ」を南シナ海へ、17年はいずもを南シナ海とインド洋へ派遣した。いずもはフィリピンやベトナム、シンガポール、スリランカなどに寄港、日米印の共同訓練「マラバール」にも参加した。複数の関係者によると、日本は今後も毎年、南シナ海とインド洋にヘリ空母を長期間派遣する計画だという。

専守防衛を掲げる日本政府は、遠方に攻撃型の戦力を投入できる空母を保有してこなかった。かがやいずもも、へリコプター空母ではなく、「ヘリコプター搭載護衛艦」と呼んでいる。

かがは、全長248メートルの海自最大のいずも型護衛艦の2番艦。1番艦のいずもと同様、同時に5機のヘリコプターを作戦に投入できる。17年3月に就役したばかりで、今回の長期派遣には早期の戦力化を図る狙いもある。

これとは別に、日本政府は今年、輸送艦「おおすみ」を5月から2カ月間、南シナ海に派遣している。おおすみはインドネシアで国際観艦式に参加後、南シナ海の要衝であるベトナムのカムラン湾に入港し、他国軍とともに医療や文化活動に従事する「パシフィック・パートナーシップ」に参画した。

(久保信博 編集:田巻一彦)

[東京 4日 ロイター]


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