最新記事

超高齢化社会

アニメ大国ニッポンは介護もロボットで 高齢化する世界をリード

2018年3月30日(金)13時54分

3月30日、日本の介護現場には現在、最先端のロボットが続々と登場し、様々な介護ニーズに応えている。写真は「マッスルスーツ」を着て入居者を持ち上げる介護職員。2月に東京の老人ホームで撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

日本の介護現場には現在、最先端のロボットが続々と登場し、様々な介護ニーズに応えている。高齢化の進む日本では、介護人材の不足もあり、いずれ数千億円規模の介護ロボット市場が誕生すると予想されている。しかし、価格や扱いやすさの面でまだ高いハードルがあり、ロボットの本格的な普及は期待通りに進んでいない。

ロボット介護の最先端現場、高齢者も受け入れ

都内中央区にある特別養護老人ホーム「新とみ」では、介護ロボットが大活躍中だ。高齢女性の入居者がアザラシ型ロボット「パロ」をなでると、頭を向けて本物のアザラシの鳴き声で反応する。人型ロボット「ペッパー」は体操の時間をリードするインストラクターだ。歩行支援ロボット「Tree」は障害のあるお年寄りに寄り添いながら「右、左、よくできましたね」と優しい女性の声で足の動きを誘導する。

ここでは20種類におよぶ様々な介護をロボットの力を利用して行っている。日本が直面する高齢者人口の急増と介護者の不足という課題解決に向けて介護ロボットを導入する最先端の現場ともいえる。

ロボットによる高齢者の介護は、欧米では抵抗感があり、あくまで介護は人の手で、という考え方が根強い。ただ、日本では以前から人気アニメなどで描かれることも多く、受け入れられやすいのではないかとみられている。

84歳の女性入居者は「ペッパー」との体操の時間を終えると「こういうロボットができたのは素晴らしいことだと思いますよ」と顔をほころばせる。「私は家族がありますが、一人暮らしの方が多くなり、話し相手もあまりいない中でロボットと会話できたら、人生が楽しくなるんじゃないかと思います」と話してくれた。

最先端の介護ロボットと呼ばれる機器は他にも登場している。サイバーダインが開発したロボットスーツ 「HAL」は人を持ち上げる力を増強する。さらにパナソニックの開発したベッド「リショーネPLUS」はベッドが縦半分に分かれて、そのまま車いすとなる。介護者がベッドから体を持ち上げ、椅子に移動させる力仕事は不要となる。

リーフが開発した歩行支援機「Tree」は歩行者の次の足場を示しつつ、バランス確保の支援もしてくれる。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、郵便投票の規則厳格化へ大統領令に署名

ビジネス

北朝鮮と関係するハッカーが「裏方」ソフトに不正侵入

ビジネス

三井住友銀、米法人傘下銀の商業銀行事業を現地行に売

ワールド

トランプ氏、対イラン作戦2─3週間内に終結も 「間
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 5
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 10
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中