最新記事

論文

「女医にかかるほうが長生き」:2017年に影響力高かった論文第3位に日本人学者の研究

2017年12月26日(火)17時00分
高森郁哉

「女医にかかるほうが長生き」という論文が話題に (写真はイメージ)Nikada-iStock

英分析会社のオルトメトリックは、毎年恒例の「今年影響力の高かった論文トップ100」の2017年版を発表した。

第3位には、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)助教授の津川友介氏が、男性医師と女性医師が担当した入院患者の死亡率と再入院率を比較調査した結果をまとめた論文が入っている。

takamori1226a.jpg

オルトメトリック「今年影響力の高かった論文トップ100」のウェブサイト

オルトメトリックが選んだトップ3

オルトメトリックは2017年11月15日までの1年間、論文220万件に対する1850万回の引用を追跡。報道やソーシャルメディアで言及された回数なども加味して、独自の採点で上位100本の論文をランク付けした。

1位に選ばれたのは、カナダ・マックマスター大学の研究者らが5大陸18カ国13万5000人を対象に、脂肪および炭水化物の摂取量と心臓病リスクや死亡リスクの関係を検証した研究。炭水化物の摂取量が多いほど死亡リスクは高まるが、脂肪は摂取量が多いほど死亡リスクは低下するという結果になった。

2位は、ベルギー・ゲント大学の研究者らがフランドル地域の博士課程学生約3700人と対照群約1700人を対象に、精神衛生上の問題を調べた研究。博士課程の学生の多くが精神的ストレスや精神障害(特に鬱)のリスクが高いという結果になった。

3位は前述の通り、UCLA助教授の津川氏らが発表した論文。「女性医師の方が男性医師よりも患者の死亡率、再入院率が低い」という傾向が明らかになった(研究結果の概要は津川氏のブログに掲載されている)。

日本人研究者が関わった他の論文

そのほか、30位には名古屋大学の研究グループが宇宙線の観測を利用し、エジプトにあるクフ王のピラミッドの中心部に未知の巨大空間を発見した研究成果がランクイン。論文は英ネイチャー誌に掲載された(名古屋大学と科学技術振興機構の共同発表)。

また61位には、東京慈恵会医科大学教授の浦島充佳氏らが1万人以上のビッグデータをメタ分析し、「ビタミンDサプリメントを内服することにより、急性気道感染症を予防する」ことを明らかにした論文が選ばれた(浦島氏がフォーブス・ジャパンに寄稿した記事で概説している)。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

UAE、米主導のホルムズ護衛に参加の可能性 協議継

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、2月は1.8%上昇 インフレ

ワールド

イスラエル外相、イランとの戦い「すでに勝利」、目標

ワールド

トランプ氏訪中延期、イラン情勢受け 習氏との会談5
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 3
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 6
    「目のやり場に困る...」グウィネス・パルトロウの「…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 9
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 7
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 8
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 9
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 10
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中