最新記事

イタリア

ベニスで「アラーは偉大なり!」と叫んだら射殺

2017年8月25日(金)19時23分
ジャック・ムーア

8月末から最高のテロ警戒モードに入るベニス Fabrizio Bensch-REUTERS

<ベネチア国際映画祭を目前に控えた市長がベニスはバルセロナよりはるかに安全と厳戒態勢をアピール>

ベニスで「アラーは偉大なり!」と叫んだ者は射殺する──イタリアの水の都の市長の暴言が問題になっている。

右派のルイージ・ブルニャーロ市長は、過激主義についての講演のなかで、バルセロナでは8月15日に車暴走テロで13人が死亡したが、ベニスははるかに警戒厳重で安全だと語った。

「テロ対策をとらなかったバルセロナとは違い、ベニスは警戒を怠らない。もし誰かが『アラーは偉大なり!』を叫びながらサン・マルコ広場を駈け抜けたりすれば、その場で射殺する」と、ブルニャーロは言った。「1年前には4歩目で撃つと言ったが、今なら3歩目で撃つ」

警戒厳重の例としてブルニャーロは、ベニスの有名なリアルト橋に爆弾テロを仕掛ける計画だったイスラム過激派の容疑者4人を3月に逮捕したことを挙げた。

「リアルト橋で自爆して、アラーのもとへ行きたいという連中だった。もしまたそんな奴がいたら、我々がさっさとアラーのもとへ送ってやる」と、ブルニャーロは言った。

大量移民と目立つ標的

西ヨーロッパの大半の国と違い、イタリアはこれまでイスラム過激派の攻撃を何とかかわしてきた。問題はむしろ、リビアなど北アフリカのイスラム国からの大量難民のほうだった。だがイタリアの治安部隊は、地中海の荒波のなかを渡ってくる移民のなかにテロリストが混じっているのではないかと懸念する。

ISIS(自称イスラム国)のテロ計画もいくつか未然に防いだ。ローマのイスラエル大使館とバチカンを狙った計画もその1つだ。ドイツ・ベルリンでトラック突入テロを行い逃走していたチュニジア人を射殺したのもイタリアの警察官だ。

だが、ISISがそのプロパガンダでよくローマやバチカンを挙げることからもわかるように、西欧の文化を代表するイタリアは格好の標的だ。

そしてベニスには今年も、世界中の映画セレブが集まるベネチア国際映画祭が迫っている。8月30日~9月8日の期間中は、これまでにも増して厳戒態勢たひかれるだろう。ブルニャーロの口が悪くなるのも無理はない。

ニュース速報

ワールド

タイ政府、緊急措置を解除 デモ隊からは不満の声

ワールド

トルコが東地中海での探査延長、ギリシャは関税同盟見

ビジネス

新型コロナ拡大の3月以降、収入「変わらず」が57.

ビジネス

米パーデュー、オピオイド問題巡り有罪認める 巨額の

MAGAZINE

特集:日本人が知らないワクチン戦争

2020-10・27号(10/20発売)

全世界が先を争う新型コロナのワクチン確保 ── その最前線と日本の開発が遅れた本当の理由

人気ランキング

  • 1

    スリランカが日本支援のライトレール計画を中止したのは......

  • 2

    インドネシア大統領ジョコ、米国の哨戒機給油要請を拒否

  • 3

    菅首相、訪問先のインドネシアで500億円の円借款供与 ジョコ大統領と安保、医療でも協力を決めたが──

  • 4

    中国のネットから消された「千人計画」と日本学術会…

  • 5

    見つかれば射殺......コロナ禍を生き抜く北朝鮮のコ…

  • 6

    落選後のトランプは、恩赦? 逮捕? それとも亡命?

  • 7

    台湾近くに極超音速ミサイル「東風17号」を配備した…

  • 8

    新型コロナ、スウェーデンは高齢者を犠牲にしたのか

  • 9

    新疆ウイグル自治区で行われる大量不妊手術と強制避…

  • 10

    「O型の人は新型コロナにかかりづらく、重症化しづら…

  • 1

    スリランカが日本支援のライトレール計画を中止したのは......

  • 2

    習近平、中国海兵隊に号令「戦争に備えよ」

  • 3

    注意喚起、 猛毒を持つふさふさの毛虫が米バージニア州で相次いで目撃される

  • 4

    中国のネットから消された「千人計画」と日本学術会…

  • 5

    アフリカ支援を渋りはじめた中国──蜜月の終わりか

  • 6

    在韓米軍、駐留費引き上げで合意なければ韓国人職員9…

  • 7

    トランプ「土壇場の大逆転」2度目は空振り? 前回と…

  • 8

    トランプが台湾に売った対中兵器の中身

  • 9

    韓国は中国を気づかって、米日豪印4ヶ国連携「クアッ…

  • 10

    グアムを「州に格上げ」して中国に対抗せよ

  • 1

    中国人民解放軍、グアムの米空軍基地標的とみられる模擬攻撃の動画公開

  • 2

    日本学術会議は最後に大きな仕事をした

  • 3

    韓国ネット民、旭日旗めぐりなぜかフィリピンと対立し大炎上に

  • 4

    スリランカが日本支援のライトレール計画を中止した…

  • 5

    金正恩「女子大生クラブ」主要メンバー6人を公開処刑

  • 6

    習近平、中国海兵隊に号令「戦争に備えよ」

  • 7

    その数333基、世界一のダム輸出国・中国の「無責任」

  • 8

    注意喚起、 猛毒を持つふさふさの毛虫が米バージニア…

  • 9

    日本がついに動く実物大のガンダムを建造、ファンに…

  • 10

    中国のネットから消された「千人計画」と日本学術会…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メールマガジン登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月