最新記事

人種問題

アメリカ保守系宗教家ら、白人至上主義巡るトランプの発言を擁護

2017年8月21日(月)15時14分

8月18日、米バージニア州シャーロッツビルで発生した白人至上主義団体と反対派の衝突を巡るトランプ大統領の発言に批判が集まる中、著名な保守系宗教家らが大統領を擁護した。写真はトランプ大統領(左)と福音主義の有名指導者であるジェリー・ファルウェル・ジュニア氏(右)。バージニア州で5月撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

米バージニア州シャーロッツビルで発生した白人至上主義団体と反対派の衝突を巡るトランプ大統領の発言に批判が集まる中、著名な保守系宗教家らが大統領を擁護した。

トランプ氏はこの事件について、衝突した双方に責任があると発言したことで批判を浴びている。これに関し、キリスト教福音主義の有名指導者であるジェリー・ファルウェル・ジュニア氏は、トランプ氏は言動をもう少し洗練された政治的に正しいものにする余地はあるが、人種差別主義者ではないと主張。双方にいるとした「良い人々」についてもっと詳細な情報を持っていたようだと述べた。

キリスト教保守派のリバティー大学で学長を務めるファルウェル・ジュニア氏はABCニュースの番組で「私が大統領を支持した理由の1つは、政治的に正しいことではなく本音で語っているところだ」と言明。「ただ、彼は生まれつきの差別主義者ではない」と主張した。大学卒業者からは、これに抗議して学位を返上する動きも出ている。

元アーカンソー州知事でバプテスト派の元牧師であるマイク・ハッカビー氏は20日、宗教コミュニティーは大統領を支持していると主張。FOXビジネスネットワークで、トランプ氏への批判は「大統領とホワイトハウスの信用を傷つけ、最終的に退陣させることを狙うものだ」と批判した。

トランプ氏の非公式な福音主義諮問組織に加わっているアフリカ系米国人のマーク・バーンズ牧師も、MSNBCの取材でトランプ氏を支持していると表明。「大統領がネオナチや白人至上主義を支持しているとは全く思わない」と述べた。

[ワシントン 20日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マスク氏とフアン氏、米サウジ投資フォーラムでAI討

ビジネス

米の株式併合件数、25年に過去最高を更新

ワールド

EU、重要鉱物の備蓄を計画 米中緊張巡り =FT

ワールド

ロシアの無人機がハルキウ攻撃、32人負傷 ウクライ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 10
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中