最新記事

司法妨害

ロシア疑惑、「裏切りの告発証言」引き出す腕利き検察官を抜擢

2017年6月22日(木)16時23分

 6月19日、モラー特別検察官のチームに抜擢されたベテラン連邦検察官、アンドリュー・ワイスマン氏(中央)は、昨年の米大統領選におけるトランプ陣営とロシアとの関係を探る「ロシアゲート」捜査において大いに役立つであろう能力で知られている。ヒューストンで2003年5月撮影(2017年 ロイター/Jeff Mitchell)

モラー特別検察官のチームに抜擢されたベテラン連邦検察官は、昨年の米大統領選におけるトランプ陣営とロシアとの関係を探る「ロシアゲート」捜査において大いに役立つであろう能力で知られている。

モラー特別検察官の捜査チームに先月参加したアンドリュー・ワイスマン氏は、友人や同僚、上司に背いて、証人になるよう説得する能力に長けているのだ。

それ以前は米司法省で刑事上の詐欺事件を担当する部署を率いていたワイスマン氏は、過去2つの任務で最もよく知られている。今はなき米エネルギー企業エンロンの不正会計事件と、ニューヨーク市ブルックリンの組織犯罪を巡る裁判における捜査だ。双方とも、証人の協力が大きな鍵となった。

多くが独自に雇った弁護士を抱えるトランプ大統領の側近から、協力を得ることは、先月17日に司法省によって任命されたモラー特別検察官にとって重要となる可能性がある。

モラー特別検察官は、特にトランプ大統領自身が司法妨害を行ったかどうかについて捜査している。トランプ大統領は、共謀、妨害いずれの嫌疑も否定している。

寝返って証人になることは、必ず成功するわけではないが、刑事訴追においてよくある戦術だ。

ビル・クリントン元大統領を捜査するケネス・スター独立検察官の後任を務めたロバート・レイ氏は、解任されたマイケル・フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)がすでに弁護士を通して、自身の訴追免除と引き換えに議会での証言を申し出ていることは、証人として協力する意思を示すものとして注目している。

「手にしていないものを手に入れるため、どのような手段を持ち、適用し得るかについて、今こそ決断する時期のように私には思える」と、レイ氏はモラー特別検察官のチームについて、このように述べた。

トランプ大統領や、マイク・ペンス副大統領、そしてトランプ氏の娘婿のジャレッド・クシュナー大統領上級顧問などの大統領側近はすでに自身の弁護士を雇い、拡大するモラー特別検察官による捜査と現在行われている議会による調査をうまく乗り切ろうとしている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ホンダ、中国四輪工場の生産再開を2週間延期 半導体

ワールド

中国外相「世界の裁判官」認めず、米国のマドゥロ氏拘

ワールド

北朝鮮、4日に極超音速ミサイル発射実験 米をけん制

ビジネス

午前の日経平均は大幅反発、海外・個人マネー流入の思
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...強さを解放する鍵は「緊張」にあった
  • 2
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 3
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 4
    2026年の節目に問う 「めぐみの母がうらやましい」── …
  • 5
    野菜売り場は「必ず入り口付近」のスーパーマーケッ…
  • 6
    ベネズエラ攻撃、独裁者拘束、同国を「運営」表明...…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    「対テロ」を掲げて「政権転覆」へ?――トランプ介入…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 8
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 9
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 10
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中