最新記事

ワークプレイス

ABWを徹底的に研究、導入し、満足度の高いオフィスを実現

2016年9月9日(金)16時42分
WORKSIGHT

wsGoodman-5.jpg

階段付近のオープンスペースには、10名ほどで使えるミーティングエリアがある。

ABWは働き方を変え、チームのコミュニケーションの方法も変えた

 一人ひとりがデスクを与えられ、マネージャーが全体を展望できるオフィスから、毎日各自が自分の仕事場を選べるオフィスへ移行することは、マネージャーにとっては、部下がどこで何をしているか見えなくなるということでもある。毎日どこでどう仕事をこなすかを決める自由は、社員にとって励みであり、責任でもあった。自分にとって働きやすいだけでなく、チームのためになるような働き方が期待され、その結果、社員同士のコミュニケーションの促進、コラボレーションの創出、エンゲージメントの強化をもたらした。

 また、こうした働き方の変化は、ABW環境のもとで柔軟かつ自律的に働ける質の高い人材を引きつけ、離職率の低下にもつながったという。シドニー・オフィスでのABW導入の成功に続いて、同社は顧客により近づくべく郊外にサテライトオフィスも設置した。さらに自由度が高く働きがいのある、現代的な働き方を模索している。

「私にだって専用のオフィスは用意されていないんですよ(笑)」と笑うグループCEOのグッドマン氏。オフィスがリニューアルして以来、上級幹部をはじめ、マネージャーから一般のワーカーまで新しい働き方にすっかり順応したという。今ではボード・メンバーをはじめ、マネージャー、一般ワーカーすべてが、リニューアル後のオフィスではフラットな関係で働けている。ABWがグッドマンにもたらした一番の成果は、きっと、この点にあるのだろう。

創業:1995年
運用資産:303億豪ドル(2015)
従業員数:グローバル/約1100人(2015) シドニー/220人
http://goodman.com

コンサルティング(ワークスタイル):Veldhoen + Company
インテリア設計:自社、Bates Smart
建築設計:Bates Smart

wsGoodman-6.jpg

(左)オフィススペース。一日の終わりにそれぞれが自分の荷物を片付けるため、オフィス内は常に整理整頓が保たれている。(右)会議室には、ヒスイやターコイズ、エメラルドなど、コーポレートカラーであるグリーンにちなんだ宝石名がつけられている。

※当記事はWORKSIGHTの提供記事です
wslogo200.jpg


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

BRICS、トランプ氏の関税警告に抵抗 「反米的で

ビジネス

イスラエル中銀、政策金利4.5%に据え置き 地政学

ビジネス

テスラ8%安、マスク氏のコミットメントに疑念 「ア

ワールド

ロシア前運輸相が自殺、プーチン氏による解任直後 連
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 2
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 5
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 6
    米テキサス州洪水「大規模災害宣言」...被害の陰に「…
  • 7
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 8
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 9
    ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知…
  • 10
    コンプレックスだった「鼻」の整形手術を受けた女性…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 10
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中