3年後に「リッチな国」になる小国スリナム...石油マネーの使い道は「環境保護」と「格差解消」に?
Suriname Is About to Be One of the Richest Countries on Earth. Is It Ready? | Opinion
石油マネーで環境保護を目指すシモンス大統領 MIKE SEGARーREUTERS
<GDPは50%以上に? 急激な経済成長が見込まれる南米の小国を率いる新大統領は、莫大な石油収入の使い道をすでに決めている──(大統領インタビュー)>
南米の小国スリナムは何十年もの間、小さすぎて世界の注目を集められず、債務に経済成長を阻まれてきた。だが状況は変わりつつある。
スリナム経済は2028年から世界最速のペースで成長すると予想されている。フランスのトタルエナジーズが主導する油田開発プロジェクトの本格稼働に伴い、GDPは50%以上急増する見込みだ。
石油の生産量は日量22万バレルほど。人口わずか64万人の国の姿を変貌させるだけのインパクトがある。
ブラジルとガイアナに挟まれた旧オランダ植民地のスリナムは、世界で最も民族的に多様な国の1つ。先住民文化と、インド、アフリカ、ヨーロッパの文化が織り成すカラフルなモザイク国家だ。
数十億ドルの石油収入が見込まれるなか、スリナムはこの先社会的結束の強さを試されることになる。この思いがけない富をどう管理するか。元医師で初の女性大統領のイェニファー・ヘールリングス・シモンス新大統領(Jennifer Geerlings-Simons)への期待は大きい。
シモンスは首都パラマリボで、主要外国メディアとして初めて本誌のインタビューに応じ、間もなく到来する「石油時代」の展望を語った。






