最新記事
健康

脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる人が続けている」習慣の秘訣

2025年6月6日(金)09時53分
鎌田 實(医師・作家)*PRESIDENT Onlineからの転載
脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる人が続けている」習慣の秘訣

Chay_Tee -shutterstock-

<知らないうちに「脳のゴミ」が溜まっている...認知症リスクが3割下がるスーパーで買える飲み物とは?>

老後を健康に過ごすには、どうすればいいのか。医師の鎌田實さんは「認知症は突然発症する病気ではない。発症リスクを下げるために、おすすめの飲み物やストレッチ方法がある」という──。(第3回)

※本稿は、鎌田實『医師のぼくが50年かけてたどりついた 長生きかまた体操』(アスコム)の一部を再編集したものです。


認知症は “生活習慣の積み重ね” で進行する

仕事や家事に追われる毎日。気づかないうちに、脳も体も少しずつ疲れをため込んでいませんか? 最近、人の名前が出てこなかったり、うっかりミスや忘れ物が増えたりしていると感じるなら、脳の衰えが始まっているのかもしれません。

最近、ぼく自身も、人の名前がすぐに出てこなかったり、会話の中で「ほら、あれ」や「それそれ」といった言葉が増えてきたと感じます。脳の衰え、とりわけ認知症は、決して他人事ではありません。

意外に思われるかもしれませんが、認知症はある日突然発症する病気ではありません。糖尿病などと同じように、生活習慣の積み重ねによって進行する「生活習慣病」のひとつなのです。だからこそ、今のうちから習慣を見直すことで、認知機能の低下を防ぐことは十分に可能です。

実際、認知症の前段階にあたるMCI(軽度認知障害)の時期に適切な対策を取れば、正常な脳の状態に戻ることもできる──そんな希望が、近年の研究からわかってきています。

緑茶を飲むといい

ぼくがぜひ、毎日の習慣として、食事や休憩タイムに飲んでほしいのが緑茶です。国立長寿医療研究センターの研究では、緑茶を1日に2杯以上飲むと、認知機能の低下リスクが約30%下がったと報告されています。

また別の調査では、1日に飲む緑茶の量が1杯(100ml)増えるごとに、記憶の形成にかかわる「海馬」の年間萎縮率が減少することもわかっています。

これは、緑茶に含まれるカテキンやテアニンなどのポリフェノールが持つ、抗酸化作用や抗炎症作用のおかげ。アルツハイマー型認知症の要因であるアミロイドβ、通称「脳のごみ」の増加を抑える働きも期待できるなど、緑茶は認知症予防の救世主かもしれません。

緑茶のカテキンは80度以上で溶出されます。熱いお湯でじっくり淹れた渋みの効いたお茶で、心身をリラックスさせながら、脳活もしてしまいましょう。

また、脳をより元気に保つためには「運動」も欠かせません。食事と運動は、健康を支える両輪。この2つがそろってはじめて、脳も体も健やかに保つことができます。

そこで、ぜひおすすめしたいのが、「かまた体操」の「バンザイスクワット」です。

かまた体操のバンザイスクワット

『医師のぼくが50年かけてたどりついた 長生きかまた体操』(アスコム)より

食と健康
「60代でも働き盛り」 社員の健康に資する常備型社食サービス、利用拡大を支えるのは「シニア世代の活躍」
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=ナスダック連日最高値、アルファベット

ビジネス

NY外為市場=ドル全面安、FOMC控え

ワールド

米軍、ベネズエラからの麻薬密売船攻撃 3人殺害=ト

ワールド

米、ロ産石油輸入巡り対中関税課さず 欧州の行動なけ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中