最新記事
サイエンス

男性は女性の「ぷっくり唇」をさほど魅力的には感じていなかった【最新研究】

Men Find Plumped Lips Less Attractive Than Women Do

2025年6月5日(木)16時20分
リディア・パトリック
ふっくら唇

Conggen-shutterstoc-

<美容整形が一般化するなかで、男女の「美の基準」にズレがあることが明らかに...>

男性には、自然な女性の唇が魅力的に映る一方で、女性は実際よりふっくらとした唇に惹かれやすい――そんな傾向が最新研究で明らかになった。

「美の基準は主観的であり、社会的・文化的な影響力が非常に大きいことを示しています。美容整形が身近になりつつある今、こうした外見の変化が、私たちの美意識にいかに影響を与えているかについて理解することは不可欠です」


そう語るのは、本研究の筆頭筆者でシドニー大学の心理学者であるデイビッド・アレイス(David Alais)教授だ。

中でも唇のヒアルロン酸注射などの美容施術は近年急速に一般化しつつあり、男女間でその捉え方に差異があるかに本研究は着目した。

研究チームは男女各16人ずつ、計32人の大学生を対象に実験を実施。デジタル加工された168枚の顔写真を用意し、薄い唇からふっくらとした唇まで7段階の唇のバリエーションを見せ、各画像についての「魅力」を即座に評価。そして、この評価データを平均化することで、好みの傾向を分析した。

その結果、女性の顔には「ややふっくらとした唇」、男性の顔には「やや薄めの唇」が好まれる傾向が判明した。しかし、評価者の性別ごとに結果を分類すると、明確な違いが以下のように浮かび上がった。


• 男性は、自然な厚さの唇を持つ女性の顔を最も魅力的と評価
• 女性は、ふっくらとした唇の女性の顔を好む傾向が強い

この結果からは、女性が魅力的に感じて選ぶ唇が、必ずしも男性の好みと一致しないことが示唆される。これは、美容トレンドや社会的な影響が、女性の美的志向を強く左右していると考えられている。

キャリア
AI時代の転職こそ「人」の力を──テクノロジーと専門性を備えたLHHのコンサルティング
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英首相、ベトナム共産党書記長と来週会談 両国関係格

ビジネス

焦点:不安消えないニデック、第3者委調査が焦点 事

ワールド

防衛費2%今年度達成、戦略的に財政出動 高市首相が

ワールド

インド総合PMI、10月は59.9 5カ月ぶり低水
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 2
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシアに続くのは意外な「あの国」!?
  • 3
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼稚園をロシアが攻撃 「惨劇の様子」を捉えた映像が話題に
  • 4
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月2…
  • 7
    国立大卒業生の外資への就職、その背景にある日本の…
  • 8
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 9
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 10
    「石炭の時代は終わった」南アジア4カ国で進む、知ら…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 9
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 10
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中