最新記事
サイエンス

男性は女性の「ぷっくり唇」をさほど魅力的には感じていなかった【最新研究】

Men Find Plumped Lips Less Attractive Than Women Do

2025年6月5日(木)16時20分
リディア・パトリック

さらに、ふっくらとした唇や薄い唇を見せられた後では、その印象がその後の顔の評価にも影響を与えることが分かった。ふっくらとした唇を見た人は、ふっくらとした唇の顔をより魅力的だと評価する傾向が強かったのだ。

また、唇単体の画像を見せられた場合でも同様の傾向が確認されたことから、脳は唇のサイズを「顔の一部」としてではなく、「独立した特徴」として処理している可能性がある。


背景にある構造的ギャップ

本研究は、男女の「美」に対する認識のズレを浮き彫りにするものでもある。特に唇にヒアルロン酸を注射する「リップフィラー」のような美容施術に関しては、女性の好みと他者の視線が一致していない可能性がある。

また、メディアやSNS文化などによる露出が繰り返されることで、美の基準が歪められる危険性も指摘されている。中でも「リップ・ディスモルフィア(lip dysmorphia/唇醜形障害)」と呼ばれる現象があり、ふっくらした唇こそ理想的という新たな基準に女性が影響される構図もある。

本研究はSNSサイトのRedditの「Science」板でも取り上げられ、8100件以上の書き込みが集まった。

【画像】話題のRedditでの議論 を見る

「どうして、これほどまでに多くの若い女性が唇をふくらませるのか不思議だった。正直、そんな唇を好む男なんて聞いたことがない」と投稿したユーザーの声には、多くの共感が集まった。

また、「多くの場合、同性に対するアピールでは?」「その男性版の例は筋トレ。多くの女性はマッチョに興味がないのに、男は筋肉をつけようと必死ですよね」との指摘もあった。


【参考文献】
Alais, D., Stephens, J., & Taubert, J. (2025). Distortions of lip size bias perceived facial attractiveness. Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences, 292(2044).

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米テロ対策トップ辞任、イラン戦争支持できず 「切迫

ワールド

トランプ氏、NATO消極姿勢を非難 イラン作戦巡り

ワールド

イラン交戦で新たに4500万人が飢餓の恐れ、WFP

ワールド

仏、敵対行為中は不参加 ホルムズ海峡護衛任務=大統
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 5
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 6
    「目のやり場に困る...」グウィネス・パルトロウの「…
  • 7
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    生徒がいない間に...中学教師、教室でしていた「気持…
  • 10
    戦争反対から一変...湾岸諸国が望む「イランの脅威」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 3
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 7
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 8
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 9
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 10
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中