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アメリカの「ワクチン接種率」はなぜ下がったのか?...予測モデルが示す「20年後のシナリオ」

Back With a Vengeance

2025年5月29日(木)14時20分
イアン・ランドル(科学担当)

研究チームが04~23年のワクチン接種率の平均(現在の数値はさらに下がっているだろうが)を基にシミュレーションを行ったところ、接種率がこのまま変わらない場合、はしかは約20年以内にエンデミックになる見通しだ。

ワクチン接種率が10%でも低下すれば、向こう25年の間に、はしかの症例数は1110万件に跳ね上がるという。


さらに、ワクチン接種率が現在の半分まで落ち込めば、症例数は、はしかが5120万人、風疹が990万人、ポリオが430万人、ジフテリアが200人ほどになる可能性があるとのことだ。

「この場合、入院患者の数は1030万人、死者の数は15万9200人に達し、はしかによる神経学的後遺症を患う子供が5万1200人、先天性風疹症候群を患う子供が1万700人、ポリオによる麻痺を患う子供が5400人生じると推計される」と、キアンは指摘する。

ワクチン接種率が半分に低下すれば、はしかは約5年以内、風疹は約20年以内にエンデミックになる恐れがあるとされる。ポリオも約20年以内にエンデミックになる可能性が50%程度あるという。

はしかは非常に感染力が強く、感染拡大を防ぐためには著しく大きな割合の人たちがワクチンを接種して免疫を獲得することが必要とされる。

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