偉大な小説は最初のページで分かる――ダガー賞受賞『ババヤガの夜』翻訳者が語る舞台裏
BLURRING THE LINES OF MYTH
私が思うところ何より大切なのは、読者が本を開いてすぐに、作者はこれを書きたくて書いたのだと分かるかどうかだ。王谷が心から楽しんで『ババヤガの夜』を書いたことを、私は最初の数ページで実感した。
大勢のメンバーを持つチームの一人としてこの本の成功に関わることができて、光栄だ。私が翻訳するのをいかに楽しんだか、英語版の読者にもすぐに伝わるようにと願ってやまない。
サム・ベット
Sam Bett
南信州で人形浄瑠璃を体験するプログラムで初来日してから、関西学院大学へ留学。マサチューセッツ州立大学文学科卒。小説家、翻訳者。訳書にはダガー賞を受賞した王谷晶『ババヤガの夜』の他、三島由紀夫『スタア』、鈴木いづみの短編小説、太宰治『道化の華』と『乞食学生』、デビッド・ボイドとの共訳で川上未映子『夏物語』、『ヘヴン』(国際ブッカー賞候補)、『すべて真夜中の恋人たち』(全米批評家協会賞候補)など多数。
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