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懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦い」...ドラマ化に漕ぎ着けるための「2つの秘策」とは?

Under Unpredictable Censorship

2025年12月19日(金)12時22分
はちこ (「現代中華オタク文化研究会」サークル主)
『陳情令』の主人公カップル

『陳情令』などは主人公カップルを推すファンに支えられてヒット EVERETT COLLECTION/AFLO

<外国作品の影響も受けながらBLコミュニティーが拡大する中国。アイドルファンvsオタクの対立構造に仕掛けた「BL営業」が成功のカギに?>

低迷が続く中国のドラマ市場で2025年夏、ダークホースのように現れたのがBL(ボーイズラブ)ドラマの『逆愛~Revenged Love~』。配信中、SNSのトレンドを占領し続ける大きな話題作となった。

「逆愛~Revenged Love~」トレーラー(日本語字幕)


原作は、中国初のBLドラマヒット作『ハイロイン(上瘾)』と同じ柴鶏蛋(チャイジーダン)。今回は本人がプロデューサーを務めた。決して大予算作ではなく、完成度についてファンから指摘を受けることもあるが、にもかかわらず主演2人の人気は右肩上がりだ。


「ハイロイン〜上瘾〜」日本オフィシャルトレーラー


しかしSNS上のトレンド入りが許されても、それはBLコンテンツの完全「解禁」は意味しなかった。

9月にラジオドラマ配信大手の「猫耳FM」はBL作品を予告なく大量停止され、『逆愛』の出演俳優は「軟封殺(シャドウバン)」の対象との噂があり、いまだに新しいドラマ撮影の仕事を得られていない。BLドラマを踏み台として一般向け作品へ転身するキャリアパスは、今や通用しないように見える。

このように、中国におけるBLは常に矛盾した2つの力に引き裂かれている──圧倒的な人気と、検閲がもたらす不確実性だ。

筆者は日中のBL文化をたしなむ中国出身のファンの1人として、この関係性の中で中国のBLがいかに成立してきたのかを紹介したい。

中国の商業BLを理解するには、まず日本との違いを押さえる必要がある。日本ではBL専門レーベル、専門誌、専門書店がありメディアミックスへのアプローチも確立されている。商業BLは「ニッチながら独立した市場」として機能している。

一方、中国では日本ほどBLが商業化されるに至っていない。理由は単純。検閲が予測不可能だからだ。

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