「50-50」を達成しても挑戦を続ける大谷翔平、今季見せた2つの新たな側面とは

SIMPLY THE BEST

2024年10月4日(金)17時28分
スコット・ミラー(MLB専門スポーツジャーナリスト)

newsweekjp20241003044123-291ef37329399e8c2c5139691ef723b08513e839.jpg

ORLANDO RAMIREZ/GETTY IMAGES

アナハイムでは夏が深まった頃にエンゼルスのシーズンは事実上終わり、大谷は10月から始まるオフシーズンの計画を自由に立てることができた。それもドジャースに移籍した今年はついに終わる。今の大谷は明らかに気力が充実している。

「この順位を経験できるのは個人的に初めてのこと」だと、大谷は9月上旬、移籍後初めてエンゼルスタジアムでレギュラーシーズンの試合に出る準備をしながら記者団に語った。「そして首位の座を狙う同地区のライバル球団と対戦できる。個人的にはとてもエキサイティングだ」


今シーズンの大谷はメジャー通算200本塁打を放った初の日本人選手となった(松井秀喜は175本)。USAトゥデーのボブ・ナイチンゲール記者によれば、昨年はわずか50万ドルだったドジャースタジアムの外野の壁面広告の料金は、大谷が移籍した今季は約650万ドルに跳ね上がったという。

大谷は今の状況を大いに楽しんでいる。愛犬デコピンをドジャースタジアムに連れてきて始球式に登場させたのがいい例だ。

「すごいことだ」と、大谷と同じ北海道日本ハムファイターズ出身で現在はサンディエゴ・パドレスの右腕ダルビッシュ有は語る。ダルビッシュも歴史を塗り替え続ける大谷を称賛する1人だが、驚きはないという。

「彼(大谷)の性格は分かっている。昨年、ロナルド・アクーニャJr.が『40-70』(40本塁打・70盗塁)を記録したとき、彼は『50-50』を狙うだろうと思った。彼はロサンゼルスで素晴らしいプレーを見せている。移籍して1年目、大型契約の1年目ではなかなかできないことだ。9月にエキサイトしたいといつもメディアに言っていて、ついにそれを実現させたんだ。だから毎日エキサイトして、球場に来るのが楽しいんだと思う」


 ❝SHOHEI QUOTE_06❞
早く決めたいともちろん思っていた。(49号から)1打席目で決められてよかった
(9月19日、マーリンズ戦で50号本塁打を放ち「50-50」を達成して)

※記事中の記録は日本時間9月28日正午現在

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

OPECプラス、7月以降も増産継続へ 自主減産解除

ワールド

バチカンでトランプ氏と防空や制裁を協議、30日停戦

ワールド

豪総選挙は与党が勝利、反トランプ追い風 首相続投は

ビジネス

バークシャー第1四半期、現金保有は過去最高 山火事
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 5
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 6
    「2025年7月5日天体衝突説」拡散で意識に変化? JAX…
  • 7
    野球ボールより大きい...中国の病院を訪れた女性、「…
  • 8
    「すごく変な臭い」「顔がある」道端で発見した「謎…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    海に「大量のマイクロプラスチック」が存在すること…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 5
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 8
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 9
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 10
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中