最新記事

ゲーム

『信長の野望』武将のデザインや能力値は「トレンド」に合わせて調整している──開発者

2023年1月13日(金)10時50分
文:藤村はるな ※Pen Onlineより転載

着物などは身分によって素材や模様を変えることもあれば、源氏を祖とする武将の場合は白、平氏の場合は赤などと色合いを調整することもあるという。さらに、これらのキャラクターデザインや設定は、新作が発売されるたびに少しずつ更新もされていく。

「ストーリーや数値設定、キャラクター描写は、基本は太田牛一が書いた『信長公記』を参考にしています。ただ、東京大学史料編纂所などの研究機関から新たな史実が出て、歴史認識が変わると、数値やビジュアルにも反映させています。以前だと今川義元は『桶狭間の戦い』の敗者としての印象が強く、全体的な数値を低く設定してましたが、近年の再評価を受け、数値をアップしました。また、大河ドラマや映画で特定の武将の人気が出た場合は、その役柄や俳優さんの顔を意識することもあります。あくまで参考に、ですが」

最新研究やトレンドにまで配慮し、こだわり抜く理由。それは、プレイする人に違和感なく楽しんでほしいからだ。

「メディアなどを通じて『この武将はこういう人物だ』といったイメージが広まっているのに、ゲーム内で異なる武将像が現れると、違和感を覚えてゲームに没頭できませんよね。プレイする人が抱く武将のイメージを壊さないよう、各武将の設定やビジュアルは、できるだけその時代やトレンドに合わせて調整しています」

時代とともに、機能やシナリオのみならずキャラクターデザインも進化を遂げる『信長の野望』。その変遷を堪能することも、本作の醍醐味かもしれない。

※最新号の表紙は、映画『レジェンド&バタフライ』で織田信長を演じる木村拓哉の【通常版】と、原哲夫による『花の慶次』の【特装版】の2パターン。


 【通常版】「戦国武将のすべて」
 2023年2月号増刊 No.537
 ¥1,100(税込)

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

 【特装版】「戦国武将のすべて」
 2023年2月号増刊 No.537
 ¥1,100(税込)

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

韓国特別検察官、尹前大統領の拘束令状請求 職権乱用

ワールド

ダライ・ラマ、「一介の仏教僧」として使命に注力 9

ワールド

台湾鴻海、第2四半期売上高は過去最高 地政学的・為

ワールド

BRICS財務相、IMF改革訴え 途上国の発言力強
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚人コーチ」が説く、正しい筋肉の鍛え方とは?【スクワット編】
  • 4
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 5
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 6
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 7
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 8
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 9
    「詐欺だ」「環境への配慮に欠ける」メーガン妃ブラ…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 6
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 7
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 8
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 9
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 10
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中