最新記事

中国

新しい中国を担う「意識高い系」中国人のカルチャーとは何か?

2017年10月26日(木)16時29分
高口康太(ジャーナリスト、翻訳家)

takaguchi171026-3.jpg

北京の演劇大学出身のスン・シャオシン、中国社会やミレニアル世代にフォーカスをした作品で注目を集めている Photo: KillaiB

――改革開放政策によって、世界に開かれた初めての世代ということですね。海外の影響を強く受けているとのことですが、その中に日本も含まれていますか。

もちろんです。例えば無印良品は非常に高い評価を受けています。単純に売れているというよりも、シンプルかつ控えめなデザインや環境への配慮などのコンセプト、思想に対する共感があると思います。

また、ミレニアル世代は日本の映画やアニメを見て育った世代でもあります。作品中で描かれていたライフスタイルも影響を与えていると感じます。

――「フェスティバル/トーキョー」が紹介する中国ミレニアル世代の舞台、音楽、写真などのカルチャーは、私たちに何を伝えてくれるのでしょうか。

中国のミレニアル世代は、自分のライフスタイルをつくれる世代でもあります。単に海外のライフスタイルを真似するのではなく、その中から自分に合ったものを選択する世代です。

また、そこから進んで、自分独自のライフスタイルをつくり始める人たちも出ています。このイベントから分かるのは、そのようなミレニアル世代のライフスタイルに対する意識と変化です。また、彼らの日本に対する興味の方向性が見えてくるのではないかと思います。

◇ ◇ ◇

バブル期の日本しかり、文化の繁栄には経済力が欠かせない。急激な経済成長を遂げた中国には、日本を含め世界中から怒濤のように文化が輸入された。新たな文化をシャワーのように浴びた中国人のセンスは今、経済同様、凄まじいペースで変化し始めているのではないか。

小山さんによると、ミレニアル世代の中国人はたんに輸入した文化を受け入れるだけではなく、取捨選択して自分たちのスタイルを築きつつあるという。技術の世界では今、中国発のイノベーションが注目を集めつつあるが、文化でも同じく中国発のトレンドが世界を席巻する日が近いのかもしれない。

[筆者]
高口康太
ジャーナリスト、翻訳家。1976年生まれ。千葉大学人文社会科学研究科(博士課程)単位取得退学。独自の切り口から中国・新興国を論じるニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。著書に『なぜ、習近平は激怒したのか――人気漫画家が亡命した理由』(祥伝社)、『現代中国経営者列伝 』(星海社新書)。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
 ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国の輸出規制、不明瞭な点多く影響を精査し対応検討

ワールド

100歳のマハティール元首相、転倒し骨折 数週間入

ビジネス

ゴールドマン、世界のM&A助言で首位 昨年案件総額

ワールド

ベネズエラ、米国に20億ドル相当の原油輸出へ 両国
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    日本も他人事じゃない? デジタル先進国デンマークが「手紙配達」をやめた理由
  • 4
    「見ないで!」お風呂に閉じこもる姉妹...警告を無視…
  • 5
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 6
    「悪夢だ...」バリ島のホテルのトイレで「まさかの事…
  • 7
    若者の17%が就職できない?...中国の最新統計が示し…
  • 8
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 9
    衛星画像で見る「消し炭」の軍事施設...ベネズエラで…
  • 10
    砂漠化率77%...中国の「最新技術」はモンゴルの遊牧…
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 5
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 6
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 7
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 8
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 9
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中