最新記事

映画

ジョブズをあの大物脚本家が映画化?

フェースブックの天才創業者ザッカーバーグの複雑な人間性を見事に描き出したアーロン・ソーキンが今度はジョブズに挑む?

2011年10月26日(水)17時58分
サマンサ・スタインバーン

名手 映画『ソーシャル・ネットワーク』の脚本でアカデミー賞に輝いたソーキン(左、2010年10月) Kieran Doherty-Reuterss

 亡くなった3週間後に発売された本人公認の伝記が世界的な超ベストセラーとなっているアップル創業者のスティーブ・ジョブズ。今度は、その激動の人生がスクリーンで蘇ることになりそうだ。

 ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、米タイム誌の元編集長ウォルター・アイザックソンによる伝記本の映画化権獲得を目指すソニー・ピクチャーズが脚本を任せたいと考えているのは、アカデミー賞の受賞経験もある大物脚本家アーロン・ソーキン。プロデューサーには『プライベート・ライアン』などで知られるマーク・ゴードンの名が取り沙汰されている。ただし関係者によれば、ソーキンはまだこのオファーを受けるか決めていないという。

 米パソコン雑誌PCマガジンは、ソニーは映画化権の獲得をまだ認めていないと報じている。ソーキン起用説についても、ソニーもソーキンもコメントしていない。

ジョブズとソーキンは相性ばっちり

 ソーキンは、フェースブック創業者マーク・ザッカーバーグの伝記本を映画化した『ソーシャル・ネットワーク』で、アカデミー賞脚色賞に輝いた脚本家。ほかにも『ザ・ホワイトハウス』『ア・フュー・グッドメン』『マネーボール』など、多くのテレビドラマや映画を手掛けてきた。ジョブズの素顔を多面的に描いたジャーナリストのアイザックソンと、原作の人物像をスクリーンに鮮やかに蘇らせるソーキンのタッグに期待する声は多い。

 ロサンゼルス・タイムズも次のようにこの組み合わせを評価する。


 気難しく、とてつもなく頭が切れる人物を描く手腕にかけては、ソーキンは定評がある。ジョブズは間違いなくそんな人物だった。

 アイザックソンは、今は亡きジョブズの「魔法のような思考法」を素晴らしい強みであると同時に致命的な欠点として描いた。これは、ソーキンが脚本を書く際に格好の材料になるだろう。またシリコンバレーのレストランで、ジョブズが実の父親に、相手がそうだと知らないまま鉢合わせしていたエピソードも映画向きのネタとなるはずだ。


GlobalPost.com特約

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、高市首相の台湾発言撤回を改めて要求

ビジネス

独総合PMI、12月速報51.5 2カ月連続の低下

ビジネス

ECB、銀行に影響する予算措置巡りイタリアを批判

ビジネス

英失業率、8─10月は5.1%へ上昇 賃金の伸び鈍
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 10
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中