宮司の6割超が年収300万円未満...コンビニより多い神社の持続可能性を問う

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<少子高齢化と地域の過疎化に、後継者不足...多くの神社が経営危機に直面するなか、ある神社が「生き残り」をかけて下した大きな決断とは?>
神社の数が減少し続けている。全国最年少の23歳で廣田神社(青森市)の宮司に就任した田川伊吹さんは「経営が立ち行かない神社が多く、宮司の成り手不足が深刻化している。
神社の経営を成り立たせるには、神社や神様のファンを増やしていく必要がある」という──。
※本稿は、田川伊吹『宮司の経営 ビジネスパーソンに伝えたい神職のわたしが得た仕事の知見』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
計22の神社を「かけもち」する理由
日本にある神社の数は、8万709社(文化庁『宗教年鑑 令和5年版』)にものぼり、全国のコンビニエンスストアの数(約5万5000店)よりも多くなっています。住宅街の片隅やビルの隙間、田んぼの真ん中や山の頂など、日本のいたるところに神社はあります。
ちなみに、神社には大きく分けて2種類あって、ひとつが氏神神社といって地域を守ってくださる氏神様をお祀りする神社です。
昔から地域の人々に信仰され、守られてきました。もうひとつは崇敬(すうけい)神社と言われる神社で、個人の特別な信仰などによって崇敬される神社です。たとえば、明治天皇をお祀りしている明治神宮などがこれに当たります。
約8万社の神社がある一方で、宮司はどのくらいいるのかというと、全国に約1万1000人しかいません。そのため、一人で複数の神社をかけもちしている宮司が多く、なかには50社以上の神社で宮司を務めているという人もいます。
私自身、廣田神社以外に21の宗教法人格のある神社をお預かりしています。
これほど宮司のなり手が不足しているのは、経営が立ち行かない神社が多いからです。
安泰なのは一部の有名な神社だけ
神社の主な収入源は、お賽銭やご祈祷料、お守りやお神札などの授与品による収入(初穂料〔はつほりょう〕)、寄付金などです。しかし、こういった宗教活動による収入だけで経営が成り立っている神は、ほんの一握りです。
想像してみてください。京都などの観光地にある有名神社や初詣に何十万〜何百万人も参拝者が来る神社は別として、各地域にある小さな神社に1日何人の人が参拝に来るでしょうか?
そしてお賽銭は一人いくら納めてくれるでしょうか? また、近所の神社で1年に1回でもお守りやお神札を受ける人は、どのくらいいるでしょうか?
いずれも非常に少ないことが容易に想像できるはずです。地域の神社に寄付をする人となれば、さらに少ないでしょう。
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